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「国立公園Walker」バックナンバー

0662014.10.14UP秋の浄土平

秋を楽しむ

五色沼
五色沼

 「秋のたのしみ」といえば紅葉。秋が深まるこの時期、浄土平はシーズン一番の賑わいとなります。
 磐梯朝日国立公園・吾妻山(あづまやま)の紅葉は平年9月中旬から山頂付近で紅葉が始まり、10月下旬にかけて麓へと降りていきます。標高1,600mに位置する浄土平では9月末から10月上旬に紅葉の見ごろをむかえ、同時期にビジターセンターの隣に位置する浄土平湿原では草や低木の葉が紅葉する「草紅葉」も楽しめます。
 さらに周辺には「魔女のひとみ」とも呼ばれる神秘的な五色沼(標高1,650m)、「鎌」の形に似た鎌沼(標高1,770m)、「水桶」の形に似た桶沼(標高1,600m)と3つの「沼」があり、それぞれ、趣きの違う風景がみられます。

散策で楽しむ

桶沼
桶沼

 特におすすめの場所が浄土平から湿原の木道を歩いて南へ約20分、吾妻小富士と相対する古い成層火山である「桶沼」です。火口は清冽な濃紺の水をたたえたすり鉢状になっており、直径は150m、水深は13m。浄土平レストハウスや吾妻小舎などの水源にもなっている沼で、桶の形に似ていることからこの名前がついています。
 濃紺の水面に映る紅葉した木々の美しさはまさに「芸術」といえます。おもに紅葉するのはナナカマドやミネザクラ、コミネカエデなどで、黄葉するのはミネカエデやダケカンバなどです。

登山で楽しむ

 この秋の紅葉シーズンに合わせて、自然公園財団浄土平支部では登山イベント「山ガール入門登山2014 ?紅葉パラダイス! 一切経山、鎌沼を行く?」を主催しました。
 今回は若手スタッフが中心となり企画、準備をした手作りイベントで、18名の山ガールの皆さんが浄土平?酸ヶ平?一切経山?鎌沼?姥ヶ原?浄土平を登山しました。ルート途中では「おやつタイム」もあり、参加者から好評でした。
 今後も各スタッフの力を結集して、多彩なイベントを実施していきたいと思います。その際は皆様のご参加をお待ちしています。

一切経山にて記念撮影
一切経山にて記念撮影

おまちかね!おやつタイム
おまちかね!おやつタイム

ドライブで楽しむ

磐梯吾妻スカイライン・天狗の庭付近を望む
磐梯吾妻スカイライン・天狗の庭付近を望む

 浄土平での紅葉がピークを過ぎると、見ごろは磐梯吾妻スカイライン(全長28.8km)へと移ります。沿線で有名な紅葉スポットである吾妻八景「天狗の庭」付近(標高1,400m)、その後、つばくろ谷(標高1,200m)付近の紅葉と色づきが進んでいきますので、ドライブだけでも楽しむことができます。
 歩く・登る・走る。さまざまなアプローチで紅葉が楽しめる、これも吾妻山・浄土平の魅力といえるのではないでしょうか、短くも華やかな山の秋を感じてください。

吾妻浄土平の地図
吾妻浄土平の地図

記事・写真:
一般財団法人自然公園財団 浄土平支部 菊地 靖博

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バックナンバー

  1. 001「新緑の上高地」 -花々との競演-
  2. 002「白色に染まる栂平(つがだいら)」
  3. 003「釧路川をカヌーで下る」
  4. 004「美笛の滝を訪ねる」
  5. 005「小田代原の草紅葉」
  6. 006「草津白根の秋」
  7. 007「みちのくのリゾートで湯治」
  8. 008「高千穂峰のご来光」
  9. 009「冬の瞰湖台(かんこだい)を歩く」
  10. 010「知床の流氷」
  11. 011「箱根仙石原 ススキ草原を守る野焼き」
  12. 012「迫力満点の鳴門の渦潮を見る」
  13. 013「宮崎・えびの高原のミヤマキリシマ」
  14. 014「新緑の中で足湯」
  15. 015「大山の高山植物群落を訪ねる」
  16. 016「洞爺湖有珠山ジオパークの魅力」
  17. 017「秋の砂丘をゆく」
  18. 018「秋の雲仙」
  19. 019「川湯のハイマツ」
  20. 020「冬の大沼国定公園」
  21. 021「阿寒湖氷上のスノーシュー散策」
  22. 022「阿蘇の野焼き」
  23. 023「吾妻の春を告げる雪うさぎ」
  24. 024「青い水がめ・支笏湖(しこつこ)」
  25. 025「奥日光ののんびりスポット」
  26. 026「仙石原湿原の初夏」
  27. 027「雲海と夕景と朝日・夏の十和田湖」
  28. 028「知床五湖・転換期のメッセージ」
  29. 029「秋の鳴門」
  30. 030「高千穂河原周辺情報」
  31. 031「上高地の野鳥」
  32. 032「草津の森をスノーシューで歩く」
  33. 033「新燃岳噴火を乗り越えて…冬のえびの高原」
  34. 034「冬の登別観光」
  35. 035「歩いて楽しむ雪の八幡平」
  36. 036「春遠し 摩周湖」
  37. 037「鳥取砂丘の地形・地質を楽しもう!」
  38. 038「カルデラ地形を望む 阿寒岳の登山!」
  39. 039「大沼国定公園のもう一つの魅力」
  40. 040「浄土平でスターウォッチング」
  41. 041「ジオパークを目指す箱根」
  42. 042「大山(だいせん)のお楽しみ」
  43. 043「秋の阿蘇草原」
  44. 044「支笏湖が創る芸術作品「しぶき氷」」
  45. 045「奥日光で「雪」を楽しむ!」
  46. 046「冬のTOYA(洞爺)」
  47. 047「雲仙の春」
  48. 048「春の大沼国定公園の楽しみ方」
  49. 049「阿蘇の草原とあか牛」
  50. 050「火山×ミヤマキリシマ in 高千穂河原」
  51. 051「阿寒カルデラで楽しいのって、いつなの?  今でし…!? いいえ通年です」
  52. 052「白根山でリンドウを楽しもう。」
  53. 053「上高地、色彩の秋から初冬へ」
  54. 054「見どころ溢れる秋の十和田湖」
  55. 055「知床五湖の原生林と開拓の歴史?自然保護の歩み」
  56. 056「八幡平 雪の世界」
  57. 057「冬こそ!砂丘へ行こう!」
  58. 058「雄大な鳴門海峡の自然現象」
  59. 059「大山の森を巡って」
  60. 060「「南北海道国立・国定公園巡りスタンプラリー」にご参加を。」
  61. 061「箱根は隠れた鳥の楽園!?」
  62. 062「『今だけ』がいっぱい!戦場ヶ原ハイキングのススメ」
  63. 063「霧降高原は今…」
  64. 064「晩夏の普賢岳新登山道を歩く」
  65. 065「洞爺湖有珠山ジオパークのサイト維持活動」 -旧とうやこ幼稚園の価値を、自分たちで守ろう!-
  66. 066「秋の浄土平」
  67. 067「阿寒国立公園指定80周年」
  68. 068「高千穂河原からの便り」
  69. 069「上高地の開山準備」

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