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「国立公園Walker」バックナンバー

0522013.08.20UP白根山でリンドウを楽しもう。

白い地肌の草津白根山

 草津白根山といえば火山で有名です。
 名前も「雪で白い峰」からではなく、火山活動で地肌が白いことや枯れた木や根が白いことから付いたといわれます。
 明治時代には大きな噴火もあり、噴火の数日後に白根山を訪れたベルツ博士はその当時の様子を「この世の地獄」と証言しています。
 100年を経過した現在の白根山は緑が大分侵入し、沢山の高山植物に覆われ標高2000mの歩道周辺でミネズオウ、コケモモ、ガンコウランなど楽しめます。
 上信越高原国立高原国立公園の草津白根山には本白根山にコマクサの大群落、渋峠から芳ヶ平を経て白根パークサービスセンター周辺はどこでもリンドウが楽しめます。

渋峠から芳ヶ平を経て白根パークサービスセンター(約7kmロングコース)

芳ヶ平自然歩道で芳ヶ平湿原へ
芳ヶ平自然歩道で芳ヶ平湿原へ

 2160mの渋峠から1830mの芳ヶ平へと一気に降りるこの歩道は、一部区間で沢と歩道が一緒になっており、雨が降れば川となり、乾いた状態でも石がごろごろのワイルドな歩道です。財団が主催するイベントに参加したお客様から「こんな道は初めて。疲れたけどたのしかった」と感想が寄せられます。
 河原が終わると500段を超える階段で、その途中にリンドウがあります。
 芳ヶ平に着くと、芳ヶ平野営場にはエゾリンドウの群生が待っています。

 芳ヶ平から標高2000mのパークサービスセンターまでは緩い登りとなっており、アカモノやコケモモの赤い実と農紫色のオヤマリンドウ、エゾリンドウ【1】の群生を堪能できます。

エゾリンドウ群落
エゾリンドウ群落

芳ヶ平
芳ヶ平

手軽に散策1時間コース

 パークサービスセンターから湯釜の西側火口湖展望台から弓池湿原を経て弓池を一周するコースは約1時間で登山と湿原散策ができます。
 ここは平成24年秋に天皇陛下も御散策されました(平成23年は芳ヶ平まで)。
 アキノキリンソウで黄色に染まる中にリンドウが咲き出すとメルヘンの世界です。

弓池
弓池

アキノキリンソウとリンドウ
アキノキリンソウとリンドウ

弓池周辺の散策コース
弓池周辺の散策コース

湯釜展望コース(×は通行止め)
湯釜展望コース(×は通行止め)

見えると良いな、富士山コース

白根隠し山コース
白根隠し山コース

 意外なコースが白根隠し山。条件が整えば富士山、スカイツリーが見えます。
 ハウス池やリンドウを楽しみながら山歩きを楽しんでください。


(一般財団法人自然公園財団草津支部 湯田六男)

注釈

【1】芳ヶ平パークサービスセンターのリンドウ
 リンドウは8月末から9月10日頃がおすすめです。

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バックナンバー

  1. 001「新緑の上高地」 -花々との競演-
  2. 002「白色に染まる栂平(つがだいら)」
  3. 003「釧路川をカヌーで下る」
  4. 004「美笛の滝を訪ねる」
  5. 005「小田代原の草紅葉」
  6. 006「草津白根の秋」
  7. 007「みちのくのリゾートで湯治」
  8. 008「高千穂峰のご来光」
  9. 009「冬の瞰湖台(かんこだい)を歩く」
  10. 010「知床の流氷」
  11. 011「箱根仙石原 ススキ草原を守る野焼き」
  12. 012「迫力満点の鳴門の渦潮を見る」
  13. 013「宮崎・えびの高原のミヤマキリシマ」
  14. 014「新緑の中で足湯」
  15. 015「大山の高山植物群落を訪ねる」
  16. 016「洞爺湖有珠山ジオパークの魅力」
  17. 017「秋の砂丘をゆく」
  18. 018「秋の雲仙」
  19. 019「川湯のハイマツ」
  20. 020「冬の大沼国定公園」
  21. 021「阿寒湖氷上のスノーシュー散策」
  22. 022「阿蘇の野焼き」
  23. 023「吾妻の春を告げる雪うさぎ」
  24. 024「青い水がめ・支笏湖(しこつこ)」
  25. 025「奥日光ののんびりスポット」
  26. 026「仙石原湿原の初夏」
  27. 027「雲海と夕景と朝日・夏の十和田湖」
  28. 028「知床五湖・転換期のメッセージ」
  29. 029「秋の鳴門」
  30. 030「高千穂河原周辺情報」
  31. 031「上高地の野鳥」
  32. 032「草津の森をスノーシューで歩く」
  33. 033「新燃岳噴火を乗り越えて…冬のえびの高原」
  34. 034「冬の登別観光」
  35. 035「歩いて楽しむ雪の八幡平」
  36. 036「春遠し 摩周湖」
  37. 037「鳥取砂丘の地形・地質を楽しもう!」
  38. 038「カルデラ地形を望む 阿寒岳の登山!」
  39. 039「大沼国定公園のもう一つの魅力」
  40. 040「浄土平でスターウォッチング」
  41. 041「ジオパークを目指す箱根」
  42. 042「大山(だいせん)のお楽しみ」
  43. 043「秋の阿蘇草原」
  44. 044「支笏湖が創る芸術作品「しぶき氷」」
  45. 045「奥日光で「雪」を楽しむ!」
  46. 046「冬のTOYA(洞爺)」
  47. 047「雲仙の春」
  48. 048「春の大沼国定公園の楽しみ方」
  49. 049「阿蘇の草原とあか牛」
  50. 050「火山×ミヤマキリシマ in 高千穂河原」
  51. 051「阿寒カルデラで楽しいのって、いつなの?  今でし…!? いいえ通年です」
  52. 052「白根山でリンドウを楽しもう。」
  53. 053「上高地、色彩の秋から初冬へ」
  54. 054「見どころ溢れる秋の十和田湖」
  55. 055「知床五湖の原生林と開拓の歴史?自然保護の歩み」
  56. 056「八幡平 雪の世界」
  57. 057「冬こそ!砂丘へ行こう!」
  58. 058「雄大な鳴門海峡の自然現象」
  59. 059「大山の森を巡って」
  60. 060「「南北海道国立・国定公園巡りスタンプラリー」にご参加を。」
  61. 061「箱根は隠れた鳥の楽園!?」
  62. 062「『今だけ』がいっぱい!戦場ヶ原ハイキングのススメ」
  63. 063「霧降高原は今…」
  64. 064「晩夏の普賢岳新登山道を歩く」
  65. 065「洞爺湖有珠山ジオパークのサイト維持活動」 -旧とうやこ幼稚園の価値を、自分たちで守ろう!-
  66. 066「秋の浄土平」
  67. 067「阿寒国立公園指定80周年」
  68. 068「高千穂河原からの便り」
  69. 069「上高地の開山準備」

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