北海道の西部に位置する「支笏洞爺国立公園」は、その公園名に謳われるように湖に目が向きがちですが、山中、この時期にしか見られない光景があります。それが、「オロフレ峠の樹氷」です。
オロフレ峠は、洞爺湖温泉と登別温泉を結ぶ道道2号線の途中にある峠です。洞爺湖有珠山ジオパークの中でも屈指の標高1,211mを誇るオロフレ山の中腹にあることから、常時横なぐりに風が吹き付けられて樹氷が生長します。この樹氷が陽射しできらめく美しさは、車窓から眺めるだけでも幻想的です。
また、峠から洞爺湖温泉寄りに整備されている黄渓(おうけい)駐車場は、周囲が一望できる展望台となっており、吹雪が去ったあとなど視界が良好の日には、絶景パノラマを目にすることができます。
この季節、山中の散策は体が冷えてしまい、温もりが恋しくなるもの。
オロフレ峠からは、道内有数の温泉地「洞爺湖温泉」に車で1時間かからず辿りつくことができます。ホテルや旅館でゆっくり温泉を堪能したいものですが、今回は、手軽に利用できる施設「手湯・足湯」を少しご紹介。
遊覧船乗り場のすぐ前の「洞龍(とうろん)の湯」は、絶景の洞爺湖を眺めながら楽しめる足湯。湯船の底には玉砂利が敷かれ、足裏への刺激で血行が促進され、体全体が温まるそうです。
「薬師の湯」は、湯前薬師如来堂の隣にある赤い大きな傘が目印の足湯です。御堂内には手湯や湯かけ地蔵のほか、湯に入れると文字が現れる「お湯占おみくじ」があり、「大あたり」は温泉に纏わる特典があるそうです。
この他にも温泉街には手湯・足湯が点在しています。様々なお湯を試してまわり、お好みのお湯を見つけるのも温泉街の散策の楽しみ方の1つです。
また、夜にはLEDライトを使用したイルミネーションが行われています。温泉中心部では、2月17日までLEDライト40万個を使用したイルミネーショントンネル。3月31日まで1万2千個のLEDで湖畔に続くストリートが灯されています。
この時期、寒さを吹き飛ばすようなイベントが、昭和新山の麓(ふもと)で行われます。それは「昭和新山国際雪合戦」。
1987年、冬の壮瞥町を暗く閉ざす「雪」を活用し、「地域活性化の手法として、まず中核となるイベントを作ろう!」全く新しい地域づくりに挑戦し生まれたものです。25回目となる今回は、152チーム、1,520人の参加で熱戦が繰り広げられ、歓喜と喝采の吹雪を巻き起こします。
この熱きドラマは、2月23日?24日に開催されます。ぜひ一度、本物のスポーツ雪合戦を見に来てください!
(一財)自然公園財団 昭和新山支部 毛利 泰人
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.