淡路島と四国東北端の間を流れる鳴門海峡は、瀬戸内海国立公園の東部に位置し、「渦潮」で知られています。鳴門海峡は、世界の三大潮流のひとつに数えられ【1】、特に3月から4月にかけての大潮のころ【2】には、潮の流れが時速20キロ以上にもなり、直径20メートル以上の大きな渦潮が見られます。この時期に収穫される「鳴門わかめ」は、激しい潮流にもまれて育ち、色・風味・歯ごたえ、どれをとっても一級品です。また、「鳴門ダイ(鯛)」も激しい潮の流れで身がしまり、美味といわれています。それでは、1年のうちで1番大きなこの時期の「渦潮」を見つけに歩いてみましょう。
まずはパークサービスセンター前の駐車場からすぐの鳴門山展望台に登ってみましょう。標高約100メートル。ここに来ると、鳴門海峡の潮の流れや、大鳴門橋の全景、瀬戸内海の小豆島、紀伊水道側の和歌山方面まで360度、見渡せます。また、春と秋には、タカの渡りを見ることができ、この時期には、バードウォッチャーの姿も見られます。ただし、ここからだと距離があるため、望遠鏡などで覗かない限り「渦潮」は見つけられません。
もう少し「渦潮」に近づいてみたいと思ったら、お茶園展望台に行ってみましょう。標高約60メートル。昔、阿波藩主蜂須賀公が茶屋を設けて観潮した場所で、鳴門海峡をやや斜めから見ることができます。鳴門海峡の潮の流れや、大鳴門橋の全景も、きれいに見えます。沖合に浮かぶ飛島には、ヒノキの仲間のイブキが自生しており、徳島県の天然記念物に指定されています。鳴門山よりは少し近づいて、「渦潮」らしきものが見えますが、まだ、望遠鏡で覗かないと、はっきりとは見えません。
さらに「渦潮」に近づいてみたいと思ったら、150mほど先の千畳敷展望台に行ってみましょう。こちらは標高約40メートル。鳴門海峡を、真横から見ることができます。ここまで来ると、間近に大鳴門橋を見ることができ、静かにしていると、潮の流れる音が聞こえてきそうです。公園内では一番広い展望台で、土産物店や食事処、ホテルなどがあります。
もっと「渦潮」に近づきたいと思ったら、渦の道遊歩道に行ってみましょう。大鳴門橋の橋桁に設置された遊歩道を450メートル先の展望室まで歩くと、ガラスの床から、45メートル下を流れる激しい潮流や、「渦潮」を覗き見ることができます。遊歩道を歩いていると、潮の流れる音や、香りも楽しめます。
徒歩では、これ以上「渦潮」に近づくことはできません。
でも、もっと近づきたいなら、海から「渦潮」を観るために、観潮船に乗ってみるのもお薦めです。所要時間は約50分。
「渦潮」の迫力、潮流の音や、落差、大きさを、すぐ近くで体感できます。
この他の見所として、鳴門ではこんなところもお薦めです。
((財)自然公園財団 鳴門支部 樋口裕師)
フランス人と結婚した娘が3月に二人で帰って来るので日光東照宮へと考えてましたが寒すぎではないかと思い急に西日本を見てたらこちらの渦潮エコナビhpを見つけ実際はどんな迫力なのか自分も行きたくなってしまいました
(2013.02.24)
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