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日本では年間約300万台の自動車が廃車となっています。自動車に含まれる金属や部品は資源として価値が高いため以前からリサイクルが行われてきましたが、リサイクル率は80%程度でした。解体・破砕後に残るプラスチックくずなどからなるシュレッダーダストは主に埋め立て処分され、最終処分場のひっ迫が問題となっていたほか、自動車に使われているフロン類やエアバッグ類の適正処理も課題となっていました。
そこで、2005年に自動車リサイクル法が制定され、車の購入者は購入時にリサイクル料金を支払い、各種事業者は適正な処理を行うよう定められました。その結果シュレッダーダストやエアバッグ類の再資源化が進み、使用済み自動車のほとんどがリサイクルされるようになりました。
日本では年間約100万トンの廃タイヤが発生していますが、その多くはリサイクル利用されています。一般社団法人日本自動車タイヤ協会によると、2022年のタイヤのリサイクル率は98%で、そのうち66%は工場等での熱利用でした。
廃タイヤは石油や石炭などの化石燃料の代わりに利用できる代替燃料として需要が増しており、主に製紙工場、化学工場、セメント工場などで利用されています。このように廃棄物を燃やして熱を利用する方法をサーマルリサイクルといいます。
一方、廃棄物から新たな製品を生み出すマテリアルリサイクルとしては、基礎部分を再利用して更生タイヤを作ったり、再生ゴム・ゴム粉にしてゴムマットなどの製品に活用したりといったリサイクルが行われています。また、中古タイヤとして海外への輸出も行われています。
カーシェアリングとは、登録メンバー間で自動車を共同使用するシステムです。車の所有に伴う維持費や駐車スペースを減らせるほか、車に頼った生活を見直し、一人あたりのCO2排出量の少ない公共交通機関の利用を取り入れることにも繋がります。電気自動車や燃料電池車、ハイブリッド車などをシェアで使用できる点も環境負荷の低減に繋がります。
モーダルセレクトは、宅配便や通信販売といった一般消費者向けの物流で、環境負荷の少ない手段を選択できる仕組み。消費者が自ら選択可能な条件を提示することで環境保全や省エネ意識の促進につなげるねらいがあります。モータリゼーションは、自動車が大衆に広く普及し、生活必需品化する現象。バリアフリーカーは、身体の不自由な人々や高齢者が乗りやすい福祉車両のことです。
グリーンスローモビリティとは、時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した小さな移動サービスであり、その車両も含めた総称を指します。コンパクトでゆっくりと進み、車両によっては窓ガラスを設置しないなど開放感のある作りが特徴です。「はやく・時間通りに・遠くまで」の移動を支援する従来の交通機関に対し、グリーンスローモビリティは「ゆっくりと・余裕をもって・近くまで」の移動を支援するサービスです。
高齢化が進む地域や、道幅が狭く公共交通機関が整備されない地域での生活の足として活用できるほか、新たな観光資源としての導入も期待されます。そうした地域の課題解決と同時に、環境に優しい電動車の普及を進めることができるため、地域の脱炭素化に向けた取り組みとして注目されています。
国土交通省が実施した駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果によると、令和2年度中に全国の駅周辺で撤去された放置自転車等(原付含む)の総数は65万1146台でした。同年内に返還された台数は約34万6千台で、残りの約30万1千台のうち、約13万8千台の自転車は国内再利用・海外譲渡の形でリサイクルされています。
リサイクルされなかった自転車は資源として売却処分されるほか、廃棄処分されるケースも目立ちます。大切な自転車を放置することで廃棄物にしてしまわないよう、駐輪場等の適切な利用が求められます。
国土交通省が実施した駅周辺における放置自転車等の実態調査の集計結果によると、令和3年の全国の駅周辺での放置自転車の総数は約2万8千台でした。ピーク時の昭和56年には約98万8千台も置自転車が放置されていましたが、概ね年々減少を続けています。
全国の駅周辺の自転車等駐車場における駐車可能台数は昭和52年には約59万8千台でしたが、令和3年には約432万5千台まで増加しています。近年は増減もありますが概ね年々増加を続けており、放置自転車減少の一因と考えられます。
コミュニティサイクルは、一定の地域内に多数のサイクルポート(自転車貸出拠点)を設置して自転車を貸し出すシステムです。借りた自転車は地域内の別のサイクルポートへの返却も可能で、街中を自由に移動できる点が特徴です。都市の交通手段や観光周遊の新たな手段として、全国各地で導入が進んでいます。
コミュニティサイクルの導入により、環境に優しい移動手段である自転車の利用が促進されるほか、市街地の渋滞緩和や放置自転車の削減を促すメリットもあります。このような共用自転車のシステムが発祥したのは1960年代のオランダと言われ、以降パリ・ロンドン・バルセロナなどの各都市に広まり、近年では世界各国での普及が進み注目を集めています。
国土交通省発表の旅客機関から排出される二酸化炭素の輸送量当たりの量の2019年度試算では、大きい順に、自家用乗用車が130g-CO2/人キロ(以下、単位同じ)、航空が98、バスが57、鉄道が17とされています。
なお、試算方法は、各輸送機関から排出される二酸化炭素の排出量を輸送量(人キロ:輸送した人数に輸送した距離を乗じたもの)で割って算出したものです。
欧州モビリティ・ウィークは、徒歩、自動車、公共交通機関、カーシェアリングなど自動車に代わる移動手段を提供し、移動手段の環境配慮について訴えるキャンペーンで、2002年以降毎年開催されています。年ごとにテーマが設定されており、2023年は「エネルギーを節約しよう(Save Energy)」が掲げられ、移動方法におけるエネルギーの節約に焦点が当てられました。
過去のテーマには、「つなげよう、つながろう!(Better Connections)」(2022)、「持続可能な移動方法で、健康を保とう!(Safe and Healthy with Sustainable Mobility)」(2021)、「みんなのためのゼロ・エミッション交通(Zero-emission mobility for all)」(2020)、「安全な歩行と自転車~一緒に歩もう~(Safe Walking and Cycling)」(2019)などがあります。
EST(環境的に持続可能な交通;Environmentally Sustainable Transport)とは、再生可能なレベル以下でしか再生可能な資源を使用せず、再生可能な代替物の開発レベル以下でしか再生不可能な資源を使用しないことにより、人々の健康と生態系を危険に曝さずにアクセスに関するニーズを満たすような交通と定義されています。
LRT(軽量軌道交通;Light Rail Transit)は、都市周辺で運用される軽量で中小規模の鉄道のことで、新交通システムの一種として、環境対策の面などが注目されています。
TDM(交通需要マネジメント;Transportation Demand Management)とは、道路混雑の緩和を目的として、道路の利用者が、利用時間帯や経路、交通手段を変更したり、自動車を効率的に利用したりと、交通行動の変更を促すことによって交通量を調整する対策の総称です。
なお、ESCO事業は工場やビルの省エネルギーに関する包括的なサービスを提供し、それまでの環境を損なうことなく省エネルギーを実現し、さらにはその結果得られる省エネルギー効果を保証する事業のことです。
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