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IPCCとは、気候変動に関する政府間パネルのことで、気候変動に関する科学技術文献をレビューして、評価することを目的に、国連環境計画(UNEP)及び世界気象機関(WMO)の共催により1988年11月に設置されました。
数年おきに発行される評価報告書(Assessment Report)は、1990年8月に公表された第一次評価報告書(FAR)を皮切りに、現在は第6次評価報告書(AR6)まで公表されています。
元世界銀行上級副総裁のニコラス・スターンが英国政府の依頼により取りまとめた気候変動問題の経済影響に関する報告書は、「スターンレビュー」と呼ばれ、2006年10月に公表されています。
生物多様性条約事務局は、2001年以降5年ごとに地球の生物多様性の状況に関する報告書「地球規模生物多様性概況(Global Biodiversity Outlook)」を作成・公表しています。
化学物質の環境調査結果をまとめて公表される年次報告書は、通称「黒本」と呼ばれ、環境省が作成・公表しています。
第5次評価報告書(AR5)統合報告書は、2014年に採択・公表されていますので、今回の第6次評価報告書の公表は9年ぶりとなります。
なお、第6次評価報告書の第1作業部会報告書は令和3年8月9日に、第2作業部会報告書は令和4年2月28日に、また第3作業部会報告書は令和4年4月5日にそれぞれ公表されており、統合報告書の公表をもって第6次評価サイクルは終了となりました。
この後、7月に開催を予定しているIPCC第59回総会において新しい議長団の選挙が行われ、第7次評価サイクルが始まる予定となっています。
第6次評価報告書では、「人間活動が主に温室効果ガスの排出を通して地球温暖化を引き起こしてきたことには疑う余地がなく、1850~1900年を基準とした世界平均気温は2011~2020年に1.1℃の温暖化に達した。」
「世界全体の温室効果ガス排出量は増加し続けており、持続可能でないエネルギー利用、土地利用及び土地利用変化、生活様式及び消費と生産のパターンは、過去から現在において、地域間にわたって、国家間及び国内で、並びに個人の間で不均衡に寄与している(確信度が高い)」
人為的な地球温暖化を抑制するには、正味ゼロのCO2排出量が必要です。温暖化を1.5℃または2℃に抑制できるかどうかは、主に正味ゼロのCO2排出を達成する時期までの累積炭素排出量と、この10年の温室効果ガス排出削減の水準によって決まる(確信度が高い)とAR6では報告されています。つまり、追加的な削減対策を講じていない既存の化石燃料インフラに由来するCO2排出量では、1.5℃(50%)の残余カーボンバジェットを超えると予測(確信度が高い)されます。
2018年11月にエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されたCOP14では、COP15の開催地および日程を、中国の昆明で2020年第4四半期として決定していましたが、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響により、第一部としてオンラインと対面の併用で2021年10月昆明で開催されたのちも延期が続いていましたが、2022年12月にカナダのモントリオールで開催されました。これまでの戦略計画を2020年以降の新たな枠組み(ポスト2020生物多様性枠組)となる「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されています。
生物多様性条約COP15第二部では、新たな世界目標、「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました。2010年に愛知・名古屋で開催されたCOP10で愛知目標が採択されて以来、12年ぶりの生物多様性に関する新たな世界目標です。
2018年10月に開催されたCOP14の決定を受けて、新たな世界目標(東寺「ポスト2020生物多様性枠組」と呼ばれました)の検討プロセスが開始されましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、当初2020年の採択を目指した検討スケジュールは大幅に遅れ、2022年12月に中国が議長国、カナダがホスト国となって開催されたCOP15第2部で採択されました。
愛知目標では、自然との共生という長期目標のもと、2020年までの10年間のミッションとして、「生物多様性の損失を止めるため緊急の行動をとる」ことが掲げられています。その達成状況の評価結果も踏まえて、今回の世界目標では、自然との共生という長期目標を維持しつつ、2030年までのミッションとして、「自然を回復の軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとる」ことが掲げられました。
昆明・モントリオール生物多様性枠組では、2030年までのミッションとして、「自然を回復の軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急の行動をとる」ことが掲げられました。
今より自然を増やす、豊かにするというもので、「ネイチャーポジティブ」とも呼ばれ、今後カーボンニュートラル(脱炭素)とともに世界的目標の大きな柱になってくる重要な概念です。
30by30は、生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で合意された、2030年までに地球上の陸域、海洋・沿岸域、内陸水域の30%を保護するという目標。
生物多様性保全のための目標としては、2010年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された「愛知目標」の目標11で、「少なくとも陸域17%、海域10%」が保護地域などにより保全されることが掲げられていました。
30by30の「保護」の対象には、「保護地域」だけでなく、社寺林、企業有林や里地里山など「保護地域以外で生物多様性の保全に資する地域(OECM: Other Effective area based Conservation Measures)」という、近年重要性を増している概念も含まれます。
環境省では、企業、自治体、団体等と連携した「生物多様性のための30by30アライアンス」を2022年4月に発足し、2023年までに少なくとも100地域以上のOECM認定を行う予定としています。
OECMは、社寺林、企業有林や日本の里地里山のような、必ずしも自然を守ることを目的としているわけではなくても、人の適切な営みの結果として自然が守られている場のことで、その重要性について日本が提起して、国際交渉の中で合意でいる表現として生まれたものです。
2010年に生物多様性条約COP10で採択された愛知目標11に示された後、COP14(決定14/8)でOECMの定義が採択されました。
TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース、Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)は、民間企業や金融機関が自然資本及び生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的な組織として2021年6月に設立されました。
金融安定理事会(FSB)により設置された気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は、年次の財務報告において、財務に影響のある気候関連情報の開示を推奨する報告書を2017年6月に公表しました。
GRIはオランダに本部を置くNGOで、CSR(企業の持続可能性レポート)ガイドラインづくりを目的とする国連環境計画(UNEP)の公認協力機関で、事業者が環境・社会・経済的な発展に向けた方針策定、計画立案、具体的取組等を促進するのための国際的なガイドラインであるGRIガイドラインを発行しています。
SDGコンパスは、持続可能な開発目標(SDGs)の企業行動指針で、SDGsを企業がどのように活用するかを示しています。GRI、国連グローバル・コンパクト及びWBCSDにより共同で作成されました。
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