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砂漠化の原因は、土地利用の5つの基本要素である土壌、水、エネルギー、動物、植物の人間による誤った管理に求めることができます。
過剰な放牧や地力を考えない過剰な農耕、不適切な灌漑などの、生態系の持つ回復能力を超えた過剰な土地利用により砂漠化の被害が生じます。
さらに、干ばつにより土壌の劣化現象は加速され、より一層深刻な状況になっていきます。
砂漠化の最初の原因は、気候の変動よりもむしろ人間の生活による影響が大きいと言われています。
二酸化炭素の排出と温暖化が国際政治の舞台で重要視される理由は、温暖化の原因者と被害者が一致しないことです。
例えば、オランダは世界の温室効果ガスのわずか1%弱しか排出していませんが、標高が水面下の国土面積が広いため、わずかな海面上昇でも甚大な被害を被ります。
また先進国と途上国の将来のエネルギー消費バランスをどうとるかも重要な課題となります。
熱帯林の減少は、主として人間の活動に基づき、とりわけ乱伐による大規模な森林面積の減少は、環境に地球規模の影響を及ぼしているといわれています。
世界の熱帯林の面積はもともとは2450万平方キロ(24.5億ha)ありました。
1975年にはすでにその42%が伐採され、1990年には1700万平方キロ(17億ha)となってしまいました。
人為的な要因による地球温暖化の進行は、地球の歴史で最もドラスチックな生態系破壊(種の絶滅)のあったとされる時期、つまり恐竜の絶滅した白亜紀に匹敵する急速な地球の環境変化を招来する恐れがあります。
これは大規模な種の絶滅の可能性をも示唆しています。
熱帯林の伐採は、森林の持つ環境形成の作用を変化させ、森林から流出する水や土砂の量に影響を及ぼします。
森林の伐採方法の影響も大きく、通常の商業的な手法で森林から必要な材を選択して伐採する(択伐という)か、管理を徹底して択伐を行うかにより、伐採後の環境への影響は異なります。
つまり、降雨の際の流出する水量や土砂の量が変化し、後者の場合にはこの流出量が明らかに小さくなります。
熱帯地域にある途上国では、土地の生産力を十分生かした農業を行っているとはいえません。
日本のように農耕地の面積が限られている国では、単位面積当たりの収量を上げるために、施肥、灌漑、病害虫防除、機械化による集約化した農業を営んでいます。こうして日本ではその土地の持つ最大生産力に近い生産量を実現しています。
逆にいうと熱帯地域では、まだ農地の土地の生産力を上げる余地があり、安易に森林を伐採する前に、やるべきことも残されていると見ることができます。
砂漠化が進行している地域での過放牧に対する対策として、家畜の侵入を防ぐ牧柵の建設が求められています。
遊牧民の定住化の進んでいる地域では、家畜用の飲料水を提供する井戸を設け、放牧地の分散を図って負荷を低くし、荒廃した草原での放牧は禁止しなければいけません。
内蒙古の草原地帯のように家畜の糞を冬期の燃料に使っている地域では、代替のエネルギー源を開発し、糞を牧野に還元する必要があります。
近年の乾燥、半乾燥地域における人口の増加を考えれば、単位面積当りの牧草生産力の増強を図らなければ、砂漠化は更に進行することでしょう。
イランの砂漠では、農地の真ん中に鳩の塔(ピジョン・タワー)をつくり、その糞を肥料として利用しています。
鳩の塔はレンガ作りで、高さ、直径とも約10メートル、塔の中には千羽近い鳩が住み、塔あたり年間2.7トンの糞を生産するといわれています。
したがって、半砂漠に植林をしたいというのであれば、いきなり木を植えるのではなく、まず最初に川を横に流し、水系を豊かにし、次に植物に必要な養分を確保するために、野鳥を育てるという方法が考えられます。
平均気温が約2℃上昇した場合、同一種類の植物の分布可能な気候帯(植物の生存に適した場所)が、南北方向(緯度方向)に約300km移動するといわれています。
これに対して種子植物についての研究によれば、過去における植生の移動速度は年間約1km程度であるといわれています。
種子植物は、その移動が地球の温暖化による気候変化についていけず、絶滅するおそれがあります。
大気圏における炭素は、約7500億トンあると推定されています。
人類が化石燃料を消費するようになる産業革命以前までは、およそ6000億トン程度で安定していましたが、徐々にその量が増えてきています。
ただし、燃焼などで発生した分がそのまま大気中に追加されるわけではなく、海洋や土壌との循環の「差」が蓄積されます。
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