エコライフ検定は、誰でもチャレンジできます!
ブラジルのアマゾン地域では、主に外貨獲得のために牛肉や大豆の生産が行われてきました。熱帯林を焼き払い、再生する草本を使って盛んに牧場の経営を行うことで、牧場維持のための肥料などの投資がいらず安価な牛肉が得られます。
しかし、森林を焼き払った後は有機物の分解が早く、土地の団粒構造が破壊されて、土壌の中のすきまの量が減って保水機能が劣化してしまいます。こうなってしまうと、農業や畜産業の生産力は著しく低くなり、その土地は放棄せざるを得ません。
国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、ブラジルを含む世界100か国以上が2030年までに森林の消失と土地の劣化を食い止め、状況を好転させることを約束しました。多くの樹木が二酸化炭素を吸収し酸素を放出する「地球の肺」であるアマゾンの森林保全は重要な課題として取り組まれています。
砂漠化対処条約によれば、砂漠化とは「乾燥地域、半乾燥地域及び乾燥半湿潤地域における種々の要因(気候の変動及び人間活動を含む。)による土地の劣化」をいいます。ここで用いられている土地とは、土壌や水資源、植生などを含む総合的な概念であり、劣化とは、降雨や風による土壌の流出や河床への砂礫の堆積、土地の塩性化、長期間にわたる自然植生の喪失などによって生じる、土地の持つ生産性及び複雑性の減少・喪失を指しています。
砂漠化対処条約では「土地の劣化の中立性(LDN)」を重視して取り組みを進めています。これは「生態系の機能およびサービスを保持し、食料安全保障を向上させるために必要な土地資源の量と質が、ある生態系もしくは空間において安定もしくは向上している状態」と定義され、世界中で劣化させてしまった土地に命を取り戻し、持続可能なバランスを目指すための重要な概念です。
温暖化により生息・生育環境が暑くなってきた場合、生物は元の気温に近い生息・生育適地へと移動することが考えられます。標高・緯度が高いほど気温が下がるため、山の斜面に生息していた生物は山を登ることで生息・生育適地を見つけられますが、平野部の生物は遠くへ北上するか山腹を見つけなければならず長い移動距離が必要になります。
さらに、山や島の頂部に生息・生育していた場合は、別の山や島への長い移動を余儀なくされます。高山帯などの特に寒い場所に生息・生育していた場合は、それ以上寒い場所が見つからず絶滅の危険性が高まります。また、植物や小動物の移動速度では温暖化のスピードについていけず、絶滅する恐れがあります。
地球の温暖化により平均海面が上昇する上、降水量の変化などが予想されます。その結果、次のようなことが起こると考えられます。
(1)沿岸の低平地の水没、高潮や洪水による氾濫の激化 (2)海岸侵食の激化、河川や地下水への塩水の侵入 (3)潮汐の変化 (4)河川が運ぶ土砂の堆積パターンの変化 (5)水底の海草などの光合成に必要な光量の減少
大気中の温室効果ガスの量は産業革命以前の1750年においては、二酸化炭素が278.3ppm、メタンが729.2ppb、一酸化二窒素が270.1ppb程度であったとされています。
2019年の年平均値は、二酸化炭素が410 ppm、メタンが1866 ppb、一酸化二窒素が332 ppbに達しました。
二酸化炭素濃度は47%、メタン濃度は156%増加しており、これは少なくとも過去80万年間にわたる氷期-間氷期間の数千年の自然変動をはるかに超え、一酸化二窒素濃度の増加(23%)はこの期間の変動と同程度であると報告されています。
水力発電のエネルギー変換効率は80%ほどで、風力発電の25%、火力発電の35~43%などと比べて飛びぬけて変換効率が高いです。
上下二つの調整池を使う揚水式では水を貯めておけるため、電力の需要に合わせて発電を行ったり行わなかったりと柔軟な対応できます。
ダム建設にはコストがかかりますが、その後の発電や管理には燃料が不要なため、原子力発電や火力発電より低コストで行えます。
デメリットとしては、ダム建設による周辺環境への影響のほか、降水量が少なく水不足に陥ると十分な発電を行えなくなる点があります。
風力も、もとは太陽エネルギーです。太陽によって地表の暖められた部分と暖まらなかった部分の気圧差で風が起きます。
風力発電では、風の力で風車を回転させ、回転運動を発電機を通して電力に変換して送電しています。風は利用しても枯渇することがなく、発電のプロセスで排気ガスや廃棄物も発生しないため、環境負荷の少ないクリーンなエネルギーです。
石炭や石油などの化石燃料は、地中に堆積した動植物の死骸が長い年月をかけて有機物の燃料に変化したものです。
化石燃料の持つエネルギーは、その動植物が化石となる以前の過去何十年もの間、太陽の光を浴びて成長する過程で蓄えたものです。それを掘り出して燃焼することは、過去に蓄積された太陽エネルギーを大気中に再放出することになり、その際排出される温室効果ガスの影響で地球温暖化が進んでしまいます。
化石燃料に頼らず現在の太陽エネルギーを利用する方法として、太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽光発電が普及したほか、植物の光合成の仕組みを人工的に再現してエネルギーを得ようとする人工光合成の研究も進んでいます。
バイオマスは生物(bio)の量(mass)を表す概念です。生態学の用語としては 「生物現存量」 または 「生物量」と訳され、一定空間に存在する全ての動植物を有機物として換算した量を意味しています。
石炭や石油などの化石燃料への依存による環境問題が深刻化したことで、生物資源をエネルギー源として有効利用する取り組みが台頭し、「バイオマス」は再生可能な生物由来の有機性資源(化石資源を除く)を表す用語として広く使われるようになりました。
バイオマスは食品廃棄物などの廃棄物系バイオマス、もみがらなどの未利用バイオマス、さとうきびなどの資源作物に分けられ、クリーンな発電燃料や製品原料として利用されています。
バイオ燃料の原料となるのは、糖質原料であるさとうきび・テンサイや、でんぷん質原料であるトウモロコシ・米、あるいはセルロース系原料の稲わらなどです。世界各国でそれぞれの国土の生育環境に合った作物が使用されています。
日本において、セルロース系の資源作物として注目・研究されているのはエリアンサスやジャイアントミスカンサスなどのイネ科の多年草です。高収量かつ10年に渡る継続的な収穫が可能で、耕作放棄地等でも生育することができ、バイオ燃料化の適性が高いとされます。各地で試験栽培が行われたほか、栃木県さくら市内でペレット化したエリアンサス燃料の温浴施設での利用が実施されるなど、地域の新たな資源としての活用も期待されています。
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.