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「Eco Value Interchange」バックナンバー

0102015.01.28UP日本の森と水と空気を守りに、EVIは今日も東へ西へ…

 今回のエコレポでは、これまでと少し趣向を変えて、EVI推進協議会の最近の動向について紹介してみたい。
 昨年末にかけてEVI推進協議会が関わってきたイベントや出会いのあった人たちとのことなど、日記形式で紹介しよう。これらの出会いを通じて、EVIの活動に話をしたり、普段の買い物を通して環境貢献につながる商品や仕組みの開発を進めてきた2014年だったと言える。2015年はより戦略的に、こうした流れを作り出していく計画だ。

EVI出展&加藤孝一講演の記録

 11月29日(土)、富山県氷見市で北陸地区カーボン・オフセット推進ネットワーク主催のカーボン・オフセット・マッチングイベント「カーボン・オフセット交流会2014 in ひみ」が開催された。全国の最新事例を学びながら、北陸でのカーボンオフセットの取り組みについて、具体的な導入の検討および普及につなげるのが目的だ。
 午前中に氷見市民プールの木質バイオマスチップボイラーの見学があった後、会場の氷見市役所の市民協働スペースにて、EVI・加藤孝一が『普段のお買い物を通して環境貢献、もっと身近にカーボン・オフセット』をテーマに講演。引き続いて、『Fun to Shareで森を支えよう』と題したトークセッションでは、エコーウッド富山の米澤尚美さんと登壇した。県内外20人を超える参加者があり、担当者は「交流会を通じて、参加者の皆さんのカーボンオフセットについての理解がかなり進んだのではないか」とコメントした。

 12月3日(水)には、徳島県のホテル千秋閣会議室で『カーボン・オフセット実務者研修会開催』が開催された。主催は、徳島県域カーボン・オフセット推進ネットワーク。県内のカーボン・オフセットの担当者を中心とした参加者を前に、EVI・加藤がカーボンオフセットの必要性や環境貢献型商品の開発事例等について説明した。
 事務局の小串重治さんは、「少人数の参加にも関わらず参加者からは大きな反響がありました。地元でも様々なカーボンオフセットの取り組み事例が進みつつあります。今回の実務者研修会がこれからの様々なビジネスシーンにおけるさらなる取り組みの進展・向上につながればと願っています」と話した。

 12月4日(木)には、高知県及び四国圏カーボン・オフセット推進協議会が主催する「カーボン・オフセット マッチング in Kochi『未来への挑戦』」において、講演及び展示に参加した。会場は、ザ クラウンパレス新阪急高知の3階「花の間」。この日のマッチングイベントは、クレジット創出者と活用者のマッチング、カーボン・オフセットの動向や全国の活用事例等のセミナー、商談、クレジット、オフセット商品・地場産品の販売、カーボン・オフセットの普及と体験を目的としたもので、EVIからは加藤孝一の講演とカーボンオフセット付商品や読み聞かせ環境絵本などを展示したブースを出展した。
 なお、26年度から高知県が保有するJ-VERを10回以上かつ100t-CO2以上購入した場合、県から魚梁瀬杉の額縁入り感謝状が贈呈されることになったが、この日のマッチングイベント会場では、贈呈の第1号として、有限会社山中建設、有限会社伊東組、有限会社武政建設の3社に授与された。

 12月8日(月)には、紋別市オホーツク交流センター多目的ホールにおいて、EVIが提唱する日本初!リゾートエリアの森林保護とCO2削減の取組み「グリーン&クリーン・リゾート構想」説明会を開催した。一般社団法人紋別市観光協会の主催で、一般の方にも参加してもらっている。


 12月11日(金)から13日(日)までの3日間、東京ビッグサイトで日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2014」が開催された。EVIは、東1ホールの環境省Fun to Shareブースに出展し、カーボン・オフセットクレジット付き商品や環境教育のための読み聞かせ絵本などを展示した。ブース前に設置したコミュニティスペースでは、会期中に時間を区切ってさまざまなテーマのミニセッションが実施されたが、EVIでも3日連続で絵本の読み聞かせ実演とEVIの活動紹介のプログラムを展開した。

 12月16日(火)、パシフィコ横浜 会議センター3階において、かながわ地球環境保全推進会議が参画する「KANAGAWA地域カーボン・オフセット推進ネットワーク」主催のカーボン・オフセット活用方法解説セミナーが開催された。EVIもブースを出展。休憩時間等を中心に、各出展ブースを巡る、企業や県、大手広告代理店の担当者を始めとする参加者から、カーボン・オフセット商品等について熱心な質問があった。

現地を訪ね、EVIがともにできることを提案 ―沖縄の琉球大学、長野県松代、奥三河 訪問記

 12月11日(金)、沖縄県にある琉球大学工学部で、瀬名波出(せなはいづる)准教授の研究室をEVI・加藤が訪問した。海洋という資源豊かな環境に恵まれた沖縄県で、環境・エネルギー食糧などの問題解決に向けた研究開発に取り組む瀬名波さんは、海洋バイオマス利用によるCO2削減と食糧・新エネルギーの産出をめざす。これまでの研究では、火力発電所やゴミ焼却場から排出される大量のCO2を海水に効果的に溶解させ、その海水を用いて海藻を培養、バイオ燃料に変換したり、水産品、その他の商品を生産する研究を進めている。そんな研究の説明および施設の見学をするとともに、EVIの活動について紹介、今後の協力・連携について話をすることができた。


 12月17日(水)に訪問した、長野市松代の特定非営利活動法人「杏っ子の里ハーモアグリ」では、村全体をクリーン&グリーンビレッジにという構想を持つ。この構想では、高齢化・後継者不足などで荒れ果てた村で、荒廃する森林や住み手のいなくなった家の手入れ、道の整備なども含めた取り組みをしていこうというもの。その過程で、手入れされずに放置されていたあんずの木を再生させ、その果実をシロップ漬けやジャムとして販売する計画もある。EVIでは、そのラベルのデザインについても提案していく予定だ。

 愛知県の奥三河でも、EVIのシステムを活用したカーボンオフセットの取り組みが始まっている。12月22日(月)、愛知県の奥三河津具村で、愛知県森林組合連合会の村松会長をはじめ、設楽森林組合、津具商工会、奥三河つぐ高原グリーンツーリズム推進協議会、設楽町企画課、村松農園など関係者を前に、EVI説明会を開催した。愛知県森林組合連合会の村松会長からクレジットの創出についての意見をいただくとともに、“愛知県初の森林系クレジットの発行を奥三河から!”という力強い言葉もいただいた。


 これらについては、今後、具体的な進展とともにより詳しい内容を、本連載でも取り上げ、フォローしていきたい。

今後の予告

 EVIでは、2015年も講演やブース出展などに参加して、カーボンオフセットやFun to Shareキャンペーンの普及促進に尽力していく。特に全国の特定地域協議会との連携を強化して、ともにカーボンオフセット及び地方創生に向けた取り組みを支援していく計画だ。
 以下、1月-2月にかけて全国各地の特定地域協議会で開催されるイベントとEVIの参加についてまとめてみたので、ご確認いただきたい。

日程 主催者 EVIの参加状況
1月13日(火)さっぽろカーボン・オフセット推進協議会
「あなたの買い物でCO2が削減できる?!」
マッチングイベント参加/加藤講演・ブース出展
1月15日(木)近畿地域カーボン・オフセット推進ネットワーク 
「マッチング・セミナーin近畿2015」
マッチングイベント参加/加藤講演・ブース出展
1月21日(水)有明海関係県地域カーボン・オフセット推進ネットワーク
「カーボン・オフセット見本市・マッチングの広場」
マッチングイベント参加
1月27日(火)北陸カーボン・オフセット推進ネットワーク
「カーボン・オフセットで進める北陸の自然エネルギーと森林保全」
マッチングイベント参加
1月28日(水)埼玉県排出量取引セミナーセミナー参加/ブース出展
1月29日(木)北海道地域カーボン・オフセット推進ネットワーク
「北海道の未来を守る環境保全の最前線セミナー」
マッチングイベント参加
1月30日(金)徳島県域カーボン・オフセット推進ネットワーク 
「とくしまカーボン・オフセットミィーティング」
マッチングイベント参加/加藤講演・ブース出展
1月30日(金)沖縄県島しょカーボン・オフセット推進ネットワーク
「観光やスポーツ等と連携したカーボン・オフセットの事例」
カーボン・オフセットセミナー参加
2月20日(金)北陸地区カーボン・オフセット推進ネットワークカーボン・オフセット説明会参加
2月24日(火)中部カーボン・オフセット推進ネットワーク
「ちゅうぶカーボン・オフセットEXPO2015」
マッチングイベント参加/加藤講演・ブース出展

 なお、最新のイベント等スケジュールは、「EVIイベント出展スケジュール」にて逐次更新している。ぜひ、ご覧いただき、お近くの会場等に足を運んでいただけると幸いだ。


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  1. 001「豚ふん堆肥燃料でカーボンオフセット? ー削減系クレジットで日本の第一次産業を支える」
  2. 002「さらなるCO2削減につながる事業にJ-VERを活かして」 -南アルプス市のカーボンオフセット付き農産物と市民参加のわくわくエコチャレンジ-
  3. 003「わが身の安全と、被災地支援とをつなげる試み」 -『ともに生きる!』ひろげよう防災の輪!復興支援キャンペーン-
  4. 004「身のまわりで使うあらゆるものを国産木材のものに置き換える」 -木の出口のための“森のめぐみのおとりよせ”のラインアップ-
  5. 005「カーボンオフセットでつながる企業と人 ―森を支える仕組みづくりを育む『EVI環境マッチングイベント2013』」
  6. 006「カーボン・オフセットを付けて、未利用食材や特産品の商品価値を向上」
  7. 007「妖精が棲む湖のリゾート地から、森林保護とCO2削減の取り組みモデルを全国に発信!」 -女神湖グリーン&クリーン・リゾート構想-
  8. 008「小さな一歩を集積して、大きな力をともにつくりあげるための新たな仕組みづくりをめざして」 -環境マッチングイベント2014報告記・その1-
  9. 009「点を線につなげ、線を面に広げる取り組みをめざして」 -環境マッチングイベント2014報告記・その2-
  10. 010「日本の森と水と空気を守りに、EVIは今日も東へ西へ…」
  11. 011「“未来の大人たちは、環境を守る”に向けて、今なすべきこと」 -EVI読み聞かせ絵本シリーズのめざす、環境教育の形-
  12. 012「環境貢献型商品を開発するだけでなく、売りにつなげるための場と仕組みをつくる」
  13. 013「EVI環境マッチングイベント2015へのいざない」
  14. 014「EVIを活用した、水田農業による地域活性化の取り組みと環境貢献」 -エコファームHOSOYAの取り組みより-
  15. 015「地域密着の食材屋だからできる、“地域の台所”としての役割」 -「第5回カーボン・オフセット大賞」の特別賞を受賞したEVIがサポートする環境貢献の事例-
  16. 016「未利用木材を活用した立体パズルの開発で、森林管理&地域活性化をめざす」 -株式会社トライウッド&株式会社アキ工作社と取り組んだ3社共同の事例-
  17. 017「環境貢献型商品の開発に向けて、ラベルデザインや資材調達などトータルにサポート」 -信州・松代、真田十万石の歴史を生かすNPO法人杏っ子の里ハーモアグリとの協働事例-
  18. 018「日本初!CO2排出ゼロをめざす道の駅『にちなん日野川の郷(ひのがわのさと)』(鳥取県日南町)がオープン!」
  19. 019「プロモーション活動を通じた環境貢献の取り組みをサポート」 -POP・外装材の製作時CO2排出量を全量カーボン・オフセットするカルネコの “CO2排出ゼロ宣言”-
  20. 020「“もっと身近に”をさらに一歩進めるために、“私たちにできること”をめざして」 -EVI環境マッチングイベント2016実施報告(1)-
  21. 021「これまでのマッチングイベントと一味違う、環境パフォーマンス&環境落語の披露」 -EVI環境マッチングイベント2016実施報告(2)-
  22. 022「高校生たちによるカーボン・オフセットの取り組み(1)」 -愛知県立南陽高等学校 Nanyo Company部の事例-
  23. 023「高校生たちによるカーボン・オフセットの取り組み(2)」 -東京都立つばさ総合高校「ISO委員会」の事例-
  24. 024「いよいよビッグネームがカーボン・オフセットにも参入」 -EVIのコラボで森林支援を組み込んだソフトバンクの『自然でんき』-
  25. 025「EVI環境マッチングイベント2017、開催へ」 -「私たちにできること。」に向けたさまざまなヒントを提示-

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