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「北海道で飲食店をやりながら生きていく」バックナンバー

0112021.06.15UP北海道の山菜料理。

えぐみの少ない残雪のフキノトウ、余りある魅力を秘めた行者ニンニク、しゃきしゃき触感のボンナ

 3月の猟期が終わってからは、すぐに山菜の季節が訪れます。
 時期は4月~6月。この時期は狩猟免許の返納、猟具の仕舞い仕事や、車のメンテナンス。
 警察書へ銃検査に行ったりと、多忙な猟師達は多いのではないでしょうか。
 僕もその一人、6月に入りやっと一段落できました。

 今日は北海道の主な山菜と、根曲がり竹の山ご飯をご紹介しましょう。

フキノトウ

フキノトウ

 まずはフキノトウ。
 3月頃からとれていきます。
 残雪のフキノトウはえぐみも少なく、天麩羅にするととても美味しいです。
 お店でも非常に人気で、甘い醤油タレがよくあいますね。
 春の訪れを感じます。


行者ニンニク

行者ニンニク

 そして行者ニンニク。
 4月の北海道の山菜といえばこれですね!
 この山菜の収穫の為に、危険を省みず山に入ります。
 そう考えると魔性の山菜ですね。
 それでも尚余りある魅力の山菜、行者ニンニク。


 今年はピザやハンバーグにして楽しみました!

行者ニンニクたっぷりのピザ

行者ニンニクたっぷりのピザ

行者ニンニクを刻んで入れたハンバーグ

行者ニンニクを刻んで入れたハンバーグ


 そしてこれはボンナという山菜。
 中が空洞となっており、根元を折ると「ボンッ」と小気味のいい音が鳴る事からボンナという名前がついたとか。(別名ヨブスマソウ)
 このボンナ、あまりに太く大きい物は苦いです。いい物だとアク抜きの必要なく美味しいのですが、収穫が難しい山菜です。

根元を折ると鳴る「ボンッ」という小気味のいい音が名前の由来といわれる「ボンナ」(別名ヨブスマソウ)

根元を折ると鳴る「ボンッ」という小気味のいい音が名前の由来といわれる「ボンナ」(別名ヨブスマソウ)

ボンナの若芽は刻んで味噌汁でいただきました。しゃきしゃきの食感が美味しい!

ボンナの若芽は刻んで味噌汁でいただきました。しゃきしゃきの食感が美味しい!


癖なく美味なコゴミ、ほんのり甘く繊細な味のアズキ菜、言わずと知れたタラの芽、そして爽やかな香りのウド

 これはコゴミ。行者ニンニクを採りに行って、ついでに事が多いですね。
 これは癖なく美味しい山菜です。葉が完全に開く前に収穫します。

 サッと茹でて魚粉と一緒に漬けにしました。酒の肴にぴったりです。

コゴミ

コゴミ

サッと茹でて魚粉と一緒に漬けにしたコゴミ

サッと茹でて魚粉と一緒に漬けにしたコゴミ


国道沿いを歩いて見つけたウド

国道沿いを歩いて見つけたウド

 こちらはアズキ菜。行者ニンニクの葉が開ききった5月頃、アズキ菜の季節がやってきます。
 茹でるとアズキの香りがします。
 ほんのり甘く繊細な味、とても山菜とは思えませんね。
 サッと茹でて、お出汁と味醂と醤油でお浸しに。
 薄味が美味しいですよ。


山菜の女王・タラの芽

山菜の女王・タラの芽

 これはタラの芽。言わずとしれた山菜の女王ですね。
 アクセスのしやすいところは大方とられてしまっているので、こういう傾斜のところに登らないととれなくなってきてます。
 タラの木は絶対量が少ないので大事にしていきたいですね。
 お料理は天麩羅が美味しいです!たまらなく美味しい!


国道沿いを歩いて見つけたウド

国道沿いを歩いて見つけたウド

 遠くの地方まで来たので、山菜でも生えてないかなと国道沿いを歩くとウドが生えてました。
 このウドは捨てるところがなく、皮ごとキンピラにしても美味しいですし、葉っぱと若芽の天麩羅はタラの芽に負けず劣らず美味しいです。
 新鮮なウドの爽やか香りは、採れたてならでは。


今シーズンの山菜を締めくくる豪華な料理を堪能!

根曲がり竹の収穫が、山菜猟の締め括りとなる

根曲がり竹の収穫が、山菜猟の締め括りとなる

 そして山菜猟の締め括りは「根曲がり竹」の収穫です。
 時期は6月、竹が自生していない北海道では、「タケノコ」といえばチシマザサ(根曲がり竹)の若芽を指します。
 この「チシマザサ」の生育地域が限られていて、笹が生えているからといって時期になると生えるわけじゃないのです。


ダニはつくし竹は顔を弾くし、過酷な竹の子とり

ダニはつくし竹は顔を弾くし、過酷な竹の子とり

 竹の子とりは過酷です。
 太い竹やぶの中に突入してとってくるので、ダニはつくし竹は顔を弾くし大変です。
 しかしこれもまた不思議な魅力があり、山菜ハンターは自分の身を省みないのです。


 とれたて新鮮な竹の子は細切りにして、タラの芽と鹿肉で、青椒肉絲にして食べました。
 今シーズンの山菜を締めくくる豪華な料理に、満足です。

新鮮な竹の子を刻んで…

新鮮な竹の子を刻んで…

タラの芽と鹿肉で、青椒肉絲に

タラの芽と鹿肉で、青椒肉絲に


 さて、いよいよ北海道に夏がきます。
 予定では、渓流釣りに時期の短い海遊びとありますが、
 次回はそんな事を紹介したいのですが…いかんせん自然相手なので読めませんね笑。

 ともあれお楽しみにしていて下さい!
 ではまた夏に!

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  2. 002「北海道には、銀聖という鮭がおりましてな。」
  3. 003「北海道の真冬、それは真鱈の季節。」
  4. 004「狩猟をはじめて4年がたった。」
  5. 005「行者にんにくの季節が始まる。」
  6. 006「北海道の竹の子といったら笹竹を取りに行く。」
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  8. 008「北海道の狩猟、雪原の狩猟の始まりだ。」
  9. 009「雪原の狩猟、豪雪深まる。」
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  11. 011「北海道の山菜料理。」
  12. 012「夏の雄大な自然 北海道 日高への渓流釣り」
  13. 013「ハンターになって5年目の猟期」
  14. 014「豪雪の北海道。忍び猟で鹿群れへ行く」
  15. 015「北海道、冬の漬物といえばニシン漬け。」
  16. 016「すっかり収穫量も増えた春の山菜達。」
  17. 017「北海道の川遊び、千歳川へスジエビ採りに行く。」
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  19. 019「蝦夷鹿のスカルトロフィーの作り方。」
  20. 020「山菜の王様、たらの芽の畑へ。」
  21. 021「自分のお店 居酒屋 酔九屋(つくもや)のお料理をご紹介。」

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