北海道の山々に雪が降った。
蝦夷地の狩猟最盛期の到来だ。
札幌からアクセスのいい、夕張の山へ出猟。
ここには初めて来るので、二手に別れて鹿を捜索します。
正直いなくてもいいんです。狩猟にはいろんな山の情報が必要なので、『ここにはいない』っていうのも、貴重なデータになります。
雪山猟の何がいいって、誰もいない広大な雪山を歩くって事ですね。
言い表せない物があります。
鹿の事と、自分の命の事しか考えてないですから。
雪山に一人、一生懸命にそんな事を考えれる時間なんて中々ないからね。
クライマーの方とかこんな風に思ってませんかね。どうでしょうか?
そうこうして歩いていると、鹿の足跡を見つけました。
この山の上に続いています。
ゆっくり歩いて行くと、『キャン!』と鹿が鳴きました。鹿の警戒音です。
こちらも『ピィー』と笛を鳴らしてみます。警戒している鹿に仲間だと思わせるためです。
止まってよく目を凝らすと、鹿が頭だけ出してこちらを見ています。
立射で狙う。
頭しか狙えない、的が小さい…。
発砲!
そして、現場に歩きます。
さて、どうだろう…。
当たってる…!
雪の上に散る鮮やかな血の色。雪山猟だからこそわかる色です。
この血痕を追って、獲物の場所を探します。
鼻先に当たってました。
何とかヘッドショット。
まずは背開き、いちばんいいとこを先にとります。
倒した鹿はすぐに解体です。
血抜きが大事といますが、鹿はもう死んでいるので、血を抜きようがないんですね。
なので、解体してすぐに肉を冷やします。
こうやるとね、美味しいですよ。
ナイフはオピネルのカーボンスチールを使用してます。
2000円くらいかな?
山でなくしてもいいようにと、安めのナイフを購入しましたが、とてもよく切れるので重宝してます。
錆びますけどね。欠けるし。
しかし、研げば綺麗になるし、切れる。
折り畳めるのもいいんだよなぁ。
いいナイフは沢山あります。
自分だけの一本が見つかるといいですね。
これは過去の写真ですが、背開きはこんな感じで背ロースをとっていきます。
モモ肉も解体。
太いメスのモモ肉、美味しそうです。
背ロース2本、鹿舌、心臓、モモ肉 を回収して、山を降ります。残りの肉は山に返します。
今日はアイゼンも履いてなかったため、機動力を温存。安全第一です!
山を降りて、カップ麺を食べます。
仲間の方がいつも用意してくれます。感謝ですね。
山で食べるカップヌードルはなんでこんなに美味しいんだろうか??
山の食事も、狩猟の醍醐味です。
今度は鍋でもやってみたいな。
さてさて、最盛期に突入した蝦夷地の狩猟でございます。
次回は、アイゼンやスノーシューズを履いた狩猟になるかと思います。
乞うご期待下さいませ。
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.