狩猟の時期も3月にも入ると、日高方面は狩猟禁止となり、入山できる範囲がグッと狭くなります。
この時期が一番狩猟の難しい時期かもしれませんね。
狩猟者が山に集中しますし、雪が溶けているので越冬地の山からシカが移動するのですよね。
どういう事かっていうと、今までいた山にシカがいなくなります。
この山はシカの越冬地ですが、3月になるとその姿を消します。
雪が溶けて笹が出てくると、シカは山を降りるからです。
12月頃に来ればシカもたくさんいたのでしょうが、積雪が最盛期の山は、スノーシューが効かないこともあるので、入山を躊躇します。
他にもたくさん山々がありますしね、難しいものです。
そこら中で木が食べられています。
近年、シカが急増しています。
狩猟人口の減少はもちろんですが、ここ3年ほどは、入林規制があり、狩猟がしづらくなりました。
そのため、自分の仲間達も顕著に狩猟を控えており、シカの増加に拍車をかけていると考えています。
エゾシカは現在66万頭生息していると言われています。
20年前の2000年頃は40万頭でしたので、確実に増えています。令和元年の被害総額は38億円とのこと。
ちなみに、牧草は18億円ほど鹿に食べられています。被害総額の約半分…。
こうして、数字や環境を洗い出してみると、僕たち猟師の存在意義も見いだせますね。
レバーは臭みなく、プリっとしていてすごく美味しかったですね!
山の恵みがしばらく食べられないのは残念ですが、今年はたくさんのシカ肉を獲って、まわりの方々に配って喜んでもらえましたし、充実した猟期でした。
安全猟を心掛けていますが、今期も五体無事であること、これほどありがたいことはありません。
猟具を整え、次の猟期に備えたいものです。
さて、4月に入り、北海道では馴染みの山菜、『行者にんにく』の収穫が始まっております。
次回は、北海道の山菜料理のことなどをお話しできればと思います。
ではまた!
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