2月に入り、雪も深まって来ました。
今日は芦別という地域に狩猟にきています。
この赤く囲まれた所ですね。この辺りは空知地方といって北海道でも屈指の豪雪地域です。
平均積雪量は2mいかないくらいでしょうか?
そんな雪量も随分と普通になってきました。
北海道にきてから、感覚が随分おかしくなってきてます(笑)。
では行ってみましょう。
雪原の林道を車で入ります。
ここは初めて入る山なので、とても緊張しています。
車高も高く、太いタイヤを履いているランクルでも、この雪量は余裕で埋まってしまいます。
無理せずゆっくりと進みます。
回りに木が沢山あるので、埋まってもウィンチをかける所には困らなそうです。
奥に進むと、雪量も多いため、少し手前の丘から山に上がります。
この林の奥を山に上がり攻めて行きます。
そしてこんな豪雪ではスノーシューが必須です。
スノーシューに求める性能は雪上歩行と浮力ですね。
日本でも同じような種類でワカン(輪かんじき)がありますが、スノーシューとの違いはその浮力の差です。
では、スノーシューならなんでもいいのかというと、違いまして。
僕が使っているのはMSRライトニングアッセントというモデル。
フレームには鋸歯があって、固い氷上でも全方向によくグリップします。
軽くて、剛性。
テールも長くて浮力もある。僕らの荷物の量は15キロ程あるので、半端なスノーシューだと雪の中を沈んでしまうのですね。
というわけで歩いていきます。
しかしすごい雪の量です。
つぼ足だとズブズブと埋まっていきます。
鹿道を見つけました。いつものようにこれを追っかけます。
この先に鹿ありです。
少し上がると太い鹿道ができています。
この山には鹿がいそうですね。
全く鹿道がない山もあるので、ひとまず新規開拓は成功です。
後は僕の実力で捕れるかどうか。
寝た後がありますね。糞も新しいのでもう少し先にいそうです。
ゆっくりと歩いていると、鹿が目の前に立っていました!
逃げる様子はありません。
距離は30mほど。立射で絞りこむように撃ちます。
発砲!鹿は逃げていきます。
さて、当たったでしょうか?
発砲現場に行くと、毛が散らかっています。
命中です。ひとまず安堵の気持ちになりますね。
血痕も見つけましたが、少し薄いですね。
逃げられた可能性もあります。
この峰を降りて行ったようです。
この先は沢になっているので、あまり行きたくありません。
冬の沢は倒木に雪が積もっていて、歩ける場所と思い進んでいくと、足場が抜けて体ごとはまる事があります。
しかし、この先に鹿がいるかもしれない…。
アドレナリンが出ている時は一番トラブルが起きやすいので、慎重に降りていきます。
そうして降りていくと…。
すぐに鹿のご遺体を発見しました。
凍った川に落ちています。一頭捕獲です!
別アングルから。
角が生えの角、雄ですね。
こういう個体を、僕らはピンヅノと呼んでいます。
メスのミルク臭さもなく、かといってオス特有の臭みもない極上の肉です。
僕の一番好きな個体ですね。
嬉しい^^
雪山の沢はとても寒く、立っているだけで凍えてきます。
解体を迅速に終わらせて、早く沢を上がらないと事故がおきます。
(すいません、解体の写真をとる余裕がありませんでした…)
熊のかぎ爪の後、付近には熊も生息しているようです。
無事に沢を上がり、山を降りて車に向かいます。肉の重みでスノーシューが埋まって苦しいですが、嬉しい悲鳴ですね。
しかし、本当に北海道の自然は雄大です。
夏の新緑、冬の凍る山々。
色んな地域に住みましたが、こんなに四季がはっきりとわかる地域を僕は他に知りません。
こんなにも自然に近い。
北海道に住めて幸せです。
さて、4月のオフシーズンまで狩猟はまだまだ続きます。
次はどんな狩猟になるのでしょう。
僕自身も、出猟が楽しみでなりません。
ではまた次回をお楽しみに。
時節柄、皆様には一層のご自愛をほどをお祈りいたします。
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