北海道の山菜といえば行者にんにくです。
さて、3月で猟期を終えたのも束の間、4月も何かと忙しい。
北海道を代表する山菜、『行者にんにく(ギョウジャニンニク)』の季節が始まるのだ。
ギョウジャニンニクという名前は、山にこもる修験道が、滋養をつける為に食べた事が由来とされています。
この時期の道民は、待ちに待った春を謳歌するようにBBQをするんですけど、行者にんにくを大量に入れたジンギスカンを食べるのは、春の楽しみの一つです。
次の日には、とっってもにんにくの匂いがしますが笑
山ではこんな風に生えています。
標高200mくらいの谷になってる所や、小さな小川の際に生えている事が多いです。
こういう場所の左側の斜面等よいですね。
小川を上に上に上がると…。
群生地を発見しました!!
この緑色の葉が、全部そうです。
行者にんにくの楽園です。
こういう場所の発見は、本当に楽しいですね。
これだから、山歩きはやめられません。
2枚葉だけをいただき、近くの岩清水で洗います。
1枚葉は、まだ赤ちゃんのように細く、
3枚葉や蕾がついている物は、これから種を撒いていくので、取りません。
行者にんにくの成長は非常に遅く、3年目から4年目になって葉が2枚以上となり、5年目あたりでようやく茎が伸びて、花が咲き種がつき始めます。
山の恵みは貴重なのです。
こういった群生地は、10年以上人が入っていない手つかずの自然なのですね。
『花を咲かせ、種を撒き続けられる』
行者にんにくにとっての楽園は、それこそ指数関数的に増えていきます。
しかし、『沢山生えているから全部とってしまえー!』
と、収穫していると、2年も経つ頃には、細くなり激減してしまいます。
僕は、こうした群生地を何ヵ所も知っています。
なので、収穫場所を何ヵ所か作っておき、1年を通して回っていく事が大切なのですね。
『一つの群生地を全て借りとる…。』
気持ちはわからなくありません。
それくらい、『行者にんにく』という食材は美味しいのです!
収穫した行者にんにくは、醤油漬けに。
冷蔵庫で半年は余裕でもちますし、この醤油で焼き飯を作ると、本当に美味しいのです。
細かく刻んで、焼売を作ってみました。
行者にんにくの焼売は大好評でした。
また、来年の楽しみが一つ増えましたね(^^)
行者にんにくは、養殖物も多く出回っているのですが、天然物と比べると、やはり香りが全然違いますね。
春の北海道で、是非食べて頂きたい食材の一つです。。
昨今のコロナ禍で休業要請をうけ、北海道の飲食店も大打撃を受けております。
僕のお店も例外ではありません。
しかしお店が営業できない分、山に行く回数が増え、自然と向き合い知見を得て、心身共により健康になりました。
また一つ、この土地に助けられたなと感じる日々でございます。
さて、行者にんにくが終われば、次は竹の子の季節なのです。
笹竹という、この地独特の搾菜の季節。
次回はそんな話をできればと。
子供のアイヌねぎの群生地を沢山知っていたので、雪解けの山に入り沢山取りました。美味しくてウサギ肉と一緒に卵とじにして食べましたよ。ただあの強烈な匂いが取れないまま学校に行くと『あっ!お前ん家、アイヌネギ食ってきたな!』
と馬鹿にされたものです。当時(昭和20年代)は三菜の群生地は多くあり、アイヌネギなどは山に行けばどこにでも生えていました。そのおかげで当時はアイヌネギは貧乏人が食べるものと子供達の間では言われていました。今では高級山菜ですよね。私は神奈川県在住ですが、もし機会があれば一緒に山菜積みに行きませんか?
(2023.03.25)
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.