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「地球と暮らしについて考えるエコ・マジック」バックナンバー

0232023.11.07UPフードカード

 夏の暑さが和らぎ、涼しくなって、「食欲の秋」がやってきました!
 日常生活の中で、食を楽しむ事は、日々の生活の楽しさの一つです!
 毎日、色々な物を食べる中で、食品売り場に目を向けると、一年中陳列されている食材や、外国からの輸入品等、食べ物の産地や旬な時期が分からなくなることが最近増えてきました。20年~30年前に比べると、露地栽培で出来た商品や、加工食品、輸入品等、様々な食べ物が、色々な時期に手に入る時代になりました。
 このような時代になった今だからこそ、今一度、環境や健康面を考えて、食べ物の旬な時期や産地を意識していこう!という普及啓発も込めて、次のようなマジックを考えました。

エコ・マジック動画023「フードカード」

テーマに関する補足情報

 春夏秋冬のはっきりとした日本において、食べ物にはそれぞれの「旬」があります。旬とは食材を自然のサイクルに合わせて育てた場合の本来の収穫時期を指し、その食べ物が最も美味しく、栄養価が高くなる季節です。旬の時期は収穫量が多く、新鮮で手に入りやすいことも特徴です。
 日本では昔から食べ物の旬が大切にされ、旬の時期によって「走り」「盛り」「名残」と呼び分けられてきました。食材が出始める時期の「走り」は季節を先取りして楽しむことができ、野菜などは水分が多く瑞々しい味わいです。旬の真っ盛りは「盛り」と呼ばれ、最も美味しく栄養価が高まります。盛りが過ぎて旬が終わりかけの頃に名残惜しく食べるのが「名残」で、野菜などは水分が少なくなり味が濃縮されます。
 旬の食べ物からは自然の恵みや四季の変化を感じられるだけでなく、その時期の体に必要な栄養を摂ることができます。例えば夏が旬のトマトやきゅうりは水分が多く、利尿作用のあるカリウムを多く含むことから、熱を水分と共に排出して体を冷やす効果があります。また、東洋医学では、暖かい原産地の食べ物は体を冷やし、寒い原産地の食べ物は体を温めるとされています。
 動画のフードカードで登場した野菜や果物を中心に、四季それぞれの旬の食べ物と主な産地をまとめました。

春頃が旬の食材

食材たけのこニラいちごデコポン
主な産地福岡県高知県栃木県熊本県

夏頃が旬の食材

食材ナスとうもろこしすいか
主な産地高知県北海道熊本県山梨県

秋頃が旬の食材

食材さつまいも松茸
主な産地鹿児島県長野県和歌山県茨城県

冬頃が旬の食材

食材ブロッコリー大根リンゴレモン
主な産地北海道千葉県青森県広島県

 現在はビニールハウス栽培等により一年中手に入る食材も多いですが、旬以外の時期に施設栽培を行うには暖房などの燃料を大量に要し、温室効果ガスの排出に繋がってしまいます。一方、本来の旬の時期であれば過剰なエネルギーを使わずに栽培・収穫が可能です。そのため、旬の食材を積極的に選んで食べることはエネルギー消費を抑えることに繋がり、環境に優しいといわれます。このような考え方を「旬産旬消」といいます。
 また、地域の食材をその地域で消費する「地産地消」も重要です。食料の生産地から消費者の元へ届くまでの輸送にかかった「重さ×距離」で表される数字を「フードマイレージ」と呼びますが、遠くの生産地から届くフードマイレージの大きい食料は輸送の過程で多くのエネルギーが使われていることになります。フードマイレージの小さい地元の食材であれば、輸送距離が短い分温室効果ガスの排出を抑える効果があります。地球温暖化対策のため、「地産地消」も「旬産旬消」と共に意識したい取り組みです。

参考リンク

(一般財団法人環境イノベーション情報機構)

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