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「ミュージアムグッズを入り口に」バックナンバー

0092023.05.09UP【PLAY! PARK】キラキラの思い出をいつまでも「FRAME BAG」

博物館体験を生活の中に

トートバッグ「FRAME BAG」
1,600円(バッグ本体代金+ワークショップ体験料)と別途PLAY!PARK入場料
(写真提供:PLAY!)

 東京都立川市にある複合文化施設「PLAY!」は、美術館である「PLAY! MUSEUM」と子どもの屋内広場である「PLAY! PARK」の2つの機能から成り立っています。今回ご紹介するのは「PLAY! PARK」のグッズ。おすすめはこの「FRAME BAG」です。

 その名の通り額縁としての機能を持たせたバッグで、施設内のワークショップのメニュー「PLAY! PAPER」で作った作品を差し込んで、オリジナルのバッグにすることができます。「PLAY! PAPER」は、絵本作家のエリック・カールの「エリック・カール 遊ぶための本」開催時のワークショップが定番メニューになったもので、色を塗ったり、スタンプを押したりして世界に一つだけの色紙を作ります。エリック・カールの作品が手作りの色紙をコラージュして作品を作っていたことから着想を得ており、完成した色紙は館内で保管することもできますし、持ち帰ることもできます。その際に活躍するのがこのバッグ。

 バッグの全面には透明のビニールの3辺が縫い付けられ、色紙を挟み込むスリーブになっています。これでいつでも「PLAY!PAPER」と一緒。持ち歩いたら「え!それどこのバッグ?」と周りの注目を集めること間違いなしです。


創造はいつからでも、今からでも

 「PLAY! PARK」は子どもにとっては夢のような屋内広場です。遊具は時期によって様々な素材で作られています。テープ、梱包用のクッション材、トイレットペーパーなど、日常にある身近な素材が遊べる道具になる場所。この広場で遊ぶことで日常に戻っても、「もしかしてこの道具、こんな風に使えばこうやって遊べるかも?」と、創造の種が芽吹くことだってあり得ます。

 音楽に関するワークショップや、自由に弾ける楽器もあり、毎日様々なワークショップが開催されています。「PLAY!MUSEUM」の企画展と連動した期間限定のワークショップもあり、定期的に通いたくなってしまいますね。

 私が初めて伺った際ももちろん満喫し、子どもたちが縦横無尽に楽しむ姿を見ていると多幸感でいっぱいになります。なぜだろう、「自分が子どもの時にもこんな場所があったらなあ」という気持ちは生まれません。むしろ「何かを創造するのに、今からでも遅くはないのかもなあ」「子どもたちの姿から学ぶことがたくさんあるなあ」ととても前向きな気持ちになれるのです。

大型の風船遊具
「バルーン・モンスター」
(写真提供:PLAY!PARK)

布でできた大型遊具
「Let’s!PLAY! NUNO!」
(写真提供:PLAY!PARK)


「これも遊具になっちゃうの!?」という子どもたちの驚きと喜びに溢れた空間です。
※いずれも現在は終了しています。

「額縁」としてのデザインのチカラ

「PLAY!PAPER」で世界に一つだけの色紙を作って楽しめます。
(写真提供:PLAY!PARK)

 ワークショップで作った作品は家に持ち帰った際にどうしても保管に困ったり、活用方法を見つけられずにいます。でもこのバッグがあれば、キラキラしたワークショップの思い出をいつまでも輝かせることができる。まさに額縁としてのグッズです。

 施設内のワークショップで物を作り、この「FRAME BAG」を使って持ち帰るとより一層日常が楽しい。そんなコンセプトが込められたワークショップやグッズは、他のミュージアムではあまり見たことがありません。子どもたちの創造性を発散させる施設のグッズですもの、施設の担い手の皆さんが作る物もとってもクリエイティブ。日常を発想と創意工夫で輝かせる「PLAY! PARK」の活動に、デザインの本質を見たように思いました。

 何かを学び創るのに年齢は関係ない。子どもだって大人だって考え方ひとつで、私たちはずっとクリエイティブに生きることができる。そんなことを考えさせられる場所です。

参考文献、HPリスト

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バックナンバー

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  5. 005「【奥州市牛の博物館】牛のこと、牛と私たちのこと「牛品種手ぬぐい」」
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  11. 011「【松戸市立博物館】歴史は遠い日の過去ではない「2DKの住まい(マスキングテープ)」」

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