沖縄は暑い。なぜでしょう?
それは、亜熱帯だからです…ってそれじゃ答えになってません。
赤道に近づくほど、太陽が直角に近く照りつけて、しかも日照時間が長くなるから、暑いワケですね。
沖縄のように、「太陽光」がたっぷりあって、さらに「水」と「二酸化炭素」があれば、この連載で何回も書いてる「光合成」がバンバンできて、植物がとても生きやすい。色んな植物があれば色んなエサがあるから色んな動物も生きられて、さらにその色んな動物を餌にする他の動物も生きていける。(早口コトバみたいですが。)
その生物や植物の死骸を、土の中でこれまた豊富な微生物たちがすぐ分解。次の植物の栄養源になって…。
熱帯のジャングルなどはこんな具合に、もうワケわからん!ってほどの生き物の宝庫になってるわけです。
「仲宗根黒糖」の仲宗根さんは小規模ですが、サトウキビを搾るところから自分のところでやっている数少ないメーカーで、ここの黒糖製品はチョーうまい!普通の黒糖から黒糖ジャム、自社店舗で売ってるサーターアンダギーも超うまい!(サーターは砂糖のことです)
沖縄の植物は、街路樹から各家庭の庭の植物まで、本州とはずいぶん違います。だから畑の見た目もだいぶ変わってまいります。
まず、「島唄」で「ウージの森で?」と歌われているウージ、すなわちサトウキビ畑がどど?んと広がっております。
12月は収穫が始まる時期で、サトウキビは畑の向こう側の景色が見えないくらいにでっかくなってる。
なぜ沖縄でサトウキビ栽培が盛んかというと、光合成が激しくできるので、その成果、炭水化物【1】=「糖分」をたくさん作れるから。サトウキビは本州の暖かい地域でも栽培できますが、採れる糖分の量が違うんですね。
ちなみに、サトウキビはイネ科。「お米」の原料の稲や、麦もイネ科ですが、こっちは同じ炭水化物でも「でんぷん」の方を、種にたくさん貯めるタイプなワケです。
サトウキビの茎を絞って煮て凝縮すれば、黒糖になります。
普通の白い砂糖は精製されてほぼ糖分ばっかしですが、黒糖はそこまで精製しないので、雑味やミネラル分など色んな養分が残っております。この雑味こそ、黒糖の味わいって事ですね。
沖縄の暑い時は多くの野菜にとっても暑すぎですが、涼しい時期もあるので、野菜の大部分は時期を選べば沖縄でも作れます。
しかし、生育期間が1年以上かかるような「果樹」などは、必ず「すごく暑い!」時期を長く経験しなくちゃならないので、種類がかなり限定されます。
したがって、リンゴやサクランボなどの果樹は沖縄ではムリ。パイナップルやら、マンゴーなどのトロピカルな果物に限定されるわけですね。
アメリカ軍の迷彩服をリサイクル活用した農作業着は、識名さんが流行らせたんじゃないか、と密かに思っております。通気良くて、丈夫。虫も刺さない(畑にいると目立たないので、会いたくない客から見つかりにくいのもメリットらしいです…)。
さて、沖縄の有機農業の農家を見て、本州とだいぶ違うところは、作物の生育も早いけど雑草が生えるのも早いこと。だから雑草対策がタイヘン!
その分、有機物の分解が早いから、有機肥料もすぐに作れる。らでぃっしゅぼーやの農家は、魚のアラを貰ってきて、それを微生物に分解させたナンプラーみたいな液を作って、作物に撒いて使う人が多くおります。この液の豊富なアミノ酸のおかげで、おいしい作物ができるんですな。
ただ、撒いた肥料が分解されるのも早いので、栄養分が無くなるのも早い!って欠点もあります。
世界遺産の「勝連城(かつれんじょう)」の隣で農業をしている、トマト名人の識名さんは、この沖縄パワーを栽培に生かしております。
せっかく雑草の根が土の空気の通りを良くして微生物を繁殖させてくれるので、雑草は生えたまま。土も微生物が勝手に動いてくれるのにまかせて、耕さない。
害虫もいるけど、農薬を使わないので益虫もいっぱいいるからそのまま。
ヨモギなどを糖蜜につけて発酵させた液を作物に撒いて、葉っぱを丈夫にさせます。
沖縄は夏は暑すぎ、秋は台風来まくり。だから、沖縄の太陽をたっぷり浴びた野菜は、冬から春が「旬」と言っていいかもなのです。
東京では丸ビルに「うりずん」という、沖縄の名店の支店があって、沖縄直送の野菜での沖縄料理がうまいっす。オススメですぞ!
よくしれた
(2017.06.12)
沖縄についてよく知れたので よかったです!!!!(´▽`)農業のことを!
(2013.06.05)
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