春ですねえ。
春の野菜でみなさんが思い浮かぶものは何でしょう?
新じゃがいもや新玉ねぎはもう食べた方も多いでしょう。じゃがいもや玉ねぎと言えば北海道が有名ですが、北海道産は秋に収穫して、冬から春にかけて貯蔵のものを出荷してきたわけです。しかし春も4月になってしまうと、冬の間おとなしくスヤスヤと寝てた芽たちが急に起き出てきてしまうのであります。芽が出るって事はせっかく貯めてた養分を使ってしまうってことですね。(というか、じゃがいもや玉ねぎの側に立てば、芽を出すために養分を蓄えているんですが。)
そんなわけで春には九州方面から新ものが出荷されて、「じゃがいも・玉ねぎ前線」は秋の北海道に向けて北上していくわけです。
そう、春は植物の「芽」が出る季節。だから春の野菜も「芽」のものが多くなりますね。(ちなみにジャガイモの芽は、ソラニンという毒があるので食っちゃだめです。)
タケノコ、アスパラガス、フキノトウ、タラノメ、ウドなんかは代表的「芽」の野菜ですな。
冬の間、地下でじ?っとしてたが、春になると「ウッヒョ?!」とうれしそうなカンジで出てくる野菜。
こいつら(すいません、なぜ『こいつら』と呼びたくなるかは後ほどわかります)は、春を感じさせる野菜として食べる分にはいいんですが、じつはとても憎たらしい野菜でもあるのです。
特にアスパラガスは憎たらしい。何しろ一日に10センチと、猛スピードで伸びる。それまで土の中に隠れてまったくそんなそぶりも見せないのに、突然どーんと地上に現れ急速に伸びる。ちょっと見逃すともう収穫時期過ぎてる、なんて事もしょっちゅう。
そのくせ、ちょっと寒くなるとピタっと成長が止まり、出荷が無くなってしまう。いいかげんにしてほしい。
収穫時期を逃すと、そのままどんどん伸びて、オトナな状態に。そうなると普通、もう固くて食べられなくなる。うどなら「うどの大木」になるだろうし、タケノコなんて、「竹」になるんだからえらい変わり様ですね。
しかし、この「芽」の野菜独特の香りや歯ごたえは、この季節じゃないと味わえません。冬を地中で耐え抜いたこいつらが、「春だ!急いで伸びなきゃ!」と伸びるときにこの味わいになる。ワタクシ冬は寒くて嫌いですが、冬のおかげでこの「芽」の野菜も食べられるわけですね。
ところで、この歳でヨメも無く、仕事では相変わらず出世しないワタクシの人間としての芽は、春になっても出る様子がありません。
Copyright (C) 2009 ECO NAVI -EIC NET ECO LIFE-. All rights reserved.