1986年の初夏、1児の母でオペラ歌手のエリザベート・ウミエルスキーさんは、西ベルリン(当時)で反原発・環境市民団体「核の脅威に対抗するママ・パパ協会(Mütter und Väter gegen atomare Bedrohung e.V.)」の集まりで、物理学者ヨアヒム・ヴェルニッケ博士が、母親たちと協力して、食品測定を始めようとしている場に出くわしました。ヴェルニッケ博士は行政の食品測定の現状に満足できず、民間の自然科学の研究所の測定器を営業時間外(夜間)に借りて、独自に測定していましたが、食品ごとに1キロの検体を集めるのに苦心しており、母親たちへの協力を呼びかけていたのです。...[続きを読む]