「DIY」というと、何を思い浮かべますか?日曜大工やちょっとした部屋のリフォームなど、道具を使って何かを作ったりすることをイメージすることが多いのではないでしょうか?
でも、このシリーズでは、視点をちょっと変えて、「暮らし方」そのものを「DIY」することで、快適に心地よく生活するヒントをお届けできればと考えています。
「暮らし」を「DIY」するとは、どんなことかというと、DIYの元々の意味=Do It Yourselfに従って、暮らしの中でできることは自分でやってみようというもの。消費型の生活をできる限りやめ、できる限り自分でやってみることで、環境保護にも貢献でき、最終的に持続可能な社会へと変えいく…そんな「ライフスタイル=暮らし方」を追求してみませんか?
人間が生活をしていく上で、必ず出てしまう「ゴミ」。現代のような消費型の社会では、何か買うと、それが梱包されていた箱やケース、容器など、ゴミは次から次へと出てきてしまいます。料理を作れば、野菜のくずや剥いた皮、お茶やコーヒーを飲めば、茶殻やコーヒーかすなどの生ゴミも出ますし、バナナを食べただけでも、バナナの皮が生ゴミとなってしまいます。大半は、ゴミ収集日に出すことになると思いますが、果たしてそれでいいのでしょうか?収集されたゴミを処分場で処理するだけでなく、私たち自身でできることはないのでしょうか?
環境問題の中でも、常についてまわるゴミの問題。このゴミをできる限り減らすことで、暮らし方がグッと変わってきます。まずは、ゴミを減らすためにLet's DIY!
ゴミ問題を少しでも解決していこうというのが、ここオーストラリアでも環境問題に敏感な人たちが実践している「暮らしの3R」です。
Reduce(リデュース)=減らす
Reuse(リユース)=再使用する
Recycle(リサイクル)=再生(再資源化)する
この中で、現在、多くの皆さんが実践されているのが、リサイクルかもしれません。でも、リサイクルは、再資源化するまでの工程が最も長く、現在でも完璧にリサイクルするのは技術的に難しいこと、また、すべてのものがリサイクルできないことから、効率的なゴミ削減方法とはいえない現状があります。かといって、リサイクルすることができるものは、したほうがいいのは明らかなのですが、リサイクルされる最終工程まで、私たち自身が関われないので、まずは、自分でできるゴミ削減を実践!
そこで、DIYできる「リデュース」と「リユース」に注目。リユースは、入っていた容器や包み紙などを再活用することで、ゴミとなるのを防ぐことができます。では、リデュースはどうでしょうか?
リユースで、ゴミとなるものを再活用することで、多少のリデュース(=減らすこと)はできていますが、さらにリデュースするため、まずは、自己処理でなくしてしまえるものは、なくしてしまいましょう。簡単になくしてしまうことができるのは、キッチンからでる生ゴミです。
生ゴミをなくす一番の方法は、コンポストです。コンポストとは、有機物を微生物の力を借りて分解してもらい、栄養分たっぷりの堆肥土に変身させること。自宅の裏庭やベランダなどの狭い場所でもできる上、安価で簡単に生ゴミを処理できます。
我が家では、キッチンからすぐに出られるデッキで、小さ目のコンポストを3つほど作っていますが、生ゴミが一切なくなったばかりか、コンポストでできた土を使って鉢植えをしたら、生ゴミだったトマトの種が発芽して、立派なトマトが収穫できました!そんな思いがけないご褒美もあるかもしれない…と思うと、ゴミを減らして社会貢献できるばかりか、個人的な楽しみも加わって、一挙両得です。コンポストでできた土は、野菜作りにも向いています。野菜を作って収穫すれば、こちらも立派なDIYですよね。
そこで、次回は、シドニー北部のゴミ処理場で開かれている一般向けのコンポスト講習会直伝の、簡単にすぐ始められるコンポストのやり方について、ご紹介いたします。
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