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「DXで変わる、啓発活動のあり方」バックナンバー

0062022.10.25UPオンラインイベントの運営方法とは?<後編:当日運営編>

オンラインイベントの運営

 前回は企画、集客などオンラインイベント運営準備のポイントについて解説しました。今回は、配信、参加者対応など、当日運営のポイントについて解説します。


当日の体制とタイムスケジュール

 配信トラブルによって、登壇者や参加者の対応がおろそかになることを防ぐために、イベント当日は「配信チーム」と「運営チーム」に分かれ、役割を明確にして準備を進めます。

・配信チーム:
 カメラやマイクなど周辺機材のセット、配信PCからWeb会議システムやYouTubeへの配信業務全般を担う

・運営チーム:
 イベント登壇者との流れや合図の確認、準備のサポート対応、参加者の入室許可、当日参加者の受付~視聴案内、問い合わせ対応、チャット対応などを担う

オンラインイベントを13時から15時で実施する場合のタイムスケジュール例
配信チーム 運営チーム
9:00 会場入り
機材のセット
会場入り
会場の設営
10:00 リハーサル リハーサル
11:00 リハーサル踏まえて機材や配信ソフト等の調整
休憩
リハーサル踏まえて資料等の修正
参加者へのリマインドメール
休憩
12:00 マイクチェック
登壇時の注意説明
イベント登壇者との打ち合わせ
13:00 イベント配信開始 参加者対応
タイムキーパー
15:00 イベント配信終了 お礼とアンケートの送信
16:00 撤収 撤収

本番配信の前には必ずリハーサル

 オンラインイベントの配信はWeb会議システムで実施することもあれば、配信ソフトなどを用いてYouTubeへ配信する場合もあります。

 どのような方法でも、何度も経験したことのある得意な配信方法であっても、配信中のリスクを再確認してトラブルを減らすために、必ずやっておきたいのが、イベントの最初から終わりまで、本番配信と同一環境で流れ通りに行うリハーサルです。

 イベントの規模によってリハーサルを実施するタイミングは変わります。

 大規模なイベントの場合は、仮にリハーサル中にトラブルが起きてもそれに対処する十分な時間を確保して、リハーサルの開始時間を設定します。

 また、初めて利用する会場で配信をする場合は、イベント配信当日とは別日に会場の下見を行うようにしましょう。

チャット欄を盛り上げて双方向性を高める

 イベント開催前の参加者への対応については(前編:準備編)で解説をしました。今回は、イベント当日、イベント中の参加者への対応について説明します。

 オンラインイベントをライブで配信する醍醐味は、参加者と登壇者との関わりの双方向性にあります。従って、ライブ配信中に、参加者が意見や感想、質問をチャットにどんどん書き込みたくなるイベントの雰囲気作りがとても重要で、この点は運営チームの腕の見せ所です。

 参加者の誰もが答えやすい質問を投げかけて、最初の書き込みのハードルを下げたり、登壇者の話題を拾って参加者が意見を書き込みやすくするために書き込む時間をタイミングよく設けたり、参加者の書き込みに対しては、時間をあけずにリズムよく肯定的なリアクションをするなど、意図した工夫をしながらチャット欄を盛り上げましょう。

 なお、YouTubeを使った配信の場合、コメントができるのはYouTubeアカウントで視聴参加している方に限られます。YouTubeでイベントを配信する際は、必要に応じてSli.doなどのツールも使ってYouTubeのアカウントを持っていない方でもスムーズにコメントができる仕組みを用意すると良いでしょう。

トラブルが発生した場合は?

 オンラインイベント中に映像や音声などの配信トラブルが起きた場合、どのようにしてトラブルを解決したらよいでしょうか。

 まずは参加者への状況案内です。トラブルが起こった場合に備えて、「ただいま復旧作業中です」「再開までしばらくお待ちください」など、参加者に状況を案内するためのスライドや文面の準備をしっかりしておきましょう。素早く案内を表示したら、障害の原因を探します。原因を特定するには「機材の構成図」が必要です。

 カメラやマイクなどPC以外の周辺機材が原因なのか、PCや配信ツールなどシステムに障害があるのか、もしくは回線トラブルなのか、「機材の構成図」をもとに原因を追求します。

 どのような状況になっても運営チームと配信チームが連絡を取り合えるように複数の連絡手段を用意しておくことが重要です。

 配信で利用しているシステムが使えなくなった場合でも対応ができるように、配信中のシステムは使わずに、電話や別のツールで連絡を取り合うことをおすすめします。

 今回はオンラインイベント当日の運営ポイントを解説しました。
 万一の備えとして準備した方がよいことは、ここで全てを紹介できないほどありますが、その中でも重要なポイントをお伝えしました。オンラインイベントのよりスムーズな運営と皆様の運営スキルアップに、今回の記事を参考に役立てていただけると幸いです。

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