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「地球と暮らしについて考えるエコ・マジック」バックナンバー

0072017.03.21UP衣類のリサイクル

 衣類は、生活する上で欠かせませんが、製造の工程では多くの環境問題も生じています。綿花の生産現場では、古くから農薬の大量使用や開発途上国における児童労働問題などが問題視されて、オーガニックコットン(有機農法による綿花栽培)も広がりを見せています。

 日本における衣料の年間消費量は、250万トン。そのうち200万トンがリサイクルやごみとなっており、衣料のリサイクル・リユース率は20%以下といわれています。古着も資源と考え、地域の資源回収に出したり、リユースやリサイクルバザーの情報をチェックしたりと、身近でできることを探して、責任を持って処分することは「エシカル=倫理的な【1】消費スタイルと言えます。眠っている衣類等は誰でもあると思います。
 こうした衣類の環境問題に対して、関心を高めていくことを願って、今回のエコマジックをお送りします。

エコ・マジック動画007

解説

 独立行政法人中小企業基盤整備機構が実施した「繊維製品3R関連調査事業」の報告書によると2009年の衣料品の3R(リサイクル、リユース、リペア)率は、26.3%(リサイクル:11.3%、リユース:13.4%、リペア:1.6%)と推計されている。古紙の回収率75.1%(2008)、アルミ缶のリサイクル率87.4%(2014)、PETボトルの回収率92.4%(2015)に比べると低くなっている。繊維製品の多くは衣料品など使ってすぐ廃棄やリサイクルなどに出さず、かなりな期間保持されるが、製造から廃棄されるまでの遅延はあるものの、製造と廃棄(リサイクルなどを含む)はバランスしていると考えてよいと思われる。そう考えるとやはりこの3R率はかなり低いと考えざるを得ない。
 一方、経産省製造産業局繊維課が実施した「繊維製品(衣料品)のLCA調査報告書」によると、衣料品の製造における累積エネルギーと環境負荷は、ワンピース、スーツ1着当たりそれぞれ、165MJ、625MJ、CO2排出量で1.26kg、8.72kgと推計されている。
 これだけの資源を使い環境負荷を出して製造された衣料品を、使用後可燃ごみや不燃ごみと出して更なる負荷を環境に与えていることを考えると自ずと対応は見えてくるのではないだろうか。
 ただし資源ごみとして出す場合には注意が必要である。各自治体によって資源ごみの分別法が異なることから、それぞれのルールに従わないとリサイクルシステムに大きな負担を与えてしまう。リサイクルに出すものでも衣類などは洗濯しておくなどの配慮が必要であろう。

一般財団法人環境イノベーション情報機構 専務理事・功刀正行


脚注

【1】エシカル
 「エシカル(ETHICAL)」とは、「倫理的な」「道徳上の」などを意味し、環境に対しても人に対しても安心・安全な、倫理的な判断による行動を求める概念。
 近年は、環境保全や社会貢献などの意味を込めて、「エシカル○○」という表現がされる。例えば、「エシカルファッション」では、衣類の素材選択や製造プロセス、生産者に対する正当な対価の支払いを通じた労働環境の改善など社会的課題をも視野に入れた商品選択を促す。衣類・ファッションだけにとどまらず、消費全般をエシカルにと呼びかける「エシカルコンシューマリズム(エシカル消費)」も提唱される。

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