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「地球と暮らしについて考えるエコ・マジック」バックナンバー

0022016.05.17UP再生可能エネルギーへの期待

 「再生可能エネルギー」は、資源枯渇の心配もなく、有害物質の排出もほとんどありません。未来の地球環境を考える上で、私・ミヤモは大いに注目しています。
 最近は、ソーラーパネルを目にする機会も多くなりました。その他の再生可能エネルギーの普及と活用も大切です。
 個人的には、特に洋上風力発電の発展に期待しています。陸上設置による生態系や健康への悪影響を防ぎ、上手に活用することで、クリーンなエネルギーとして、将来有望と思われます。しかしながら、それぞれにメリット・デメリットもあります。

   今回は、化石燃料から再生可能エネルギーへの代替技術について、古典的なカードマジックを用いたエコ・マジックを通じて皆さんといっしょに考えていきたいと思います。
 では、まずはエコ・マジック動画をご覧ください。

エコ・マジック動画002

※このマジックの演出・手順はミヤモ・オリジナル・マジックとなります。ミヤモ本人以外がテレビ等で演じることはできません。

解説

 日本の2013年のエネルギーフローをみますと、総エネルギー投入量は21×1018J(ジュール)です。この内発電に9.2×1018Jが使用されます。他は、輸送、蒸気、製品に利用されますので、全投入エネルギーの44%が発電に使われています。最終消費は14×1018Jですので、実に7×1018J、すなわち3分の1がロス(損失)になっています。化石燃料依存率は94.6%(2012)と主要国の中でも高く、かつ自給率は6.0%(2013)とそのほとんどを輸入に頼っています。
 このうち再生可能エネルギーは、太陽光発電や風力発電などが増加していますが、水力発電を含めまだ1.6×1018J(2013)と低い状態です。
 一方、こうしたエネルギー使用に伴う温室効果ガスの排出量は13.65×108t(トン)(2014年速報値)で、京都議定書の基準1990年比、7.5%増、前年度比-3.0%と依然高水準です。
 こうした中、昨年の気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)では、参加195か国が温室効果ガスの削減と、石炭、石油、天然ガスからの本格的エネルギーシフトに向けた画期的なパリ協定に合意しました。
 日本も、「2013年比で2030年までに温室効果ガス排出量を26%削減」との約束草案を提出しました。
 このパリ協定では、「今世紀後半に人為的な温室効果ガス排出と吸収をバランスさせる」として、人為的な排出量を正味ゼロにすることを求めています。これにより、今まで累積して来た温室効果ガスによる気温上昇を「2℃よりもかなり低く」抑え、さらには「1.5℃未満に抑えるための努力をする」とされています。
 このように世界各国が長い間合意の出来なかった温室効果ガス排出の実質的な抑制に向け大きな歩みを始めることになりました。
 日本の約束草案を実現するには大きな努力が必要であることは言うまでもありません。省エネルギーだけでは実現は難しいでしょう。また一時的な再生可能エネルギーブーム終わらせず、本質的なエネルギーシフトを実現させることが求められています。目標を大きく上回り、日本の実力を示すためにもあらゆる分野での取り組みと素早い対応が求められています。
 ミヤモさんのエコ・マジックのように、ふたを開けてみたらあっと驚く結果を示しましょう。

一般財団法人環境イノベーション情報機構 専務理事・功刀正行

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このレポートへの感想

日本では森林循環の為に木質バイオマスの活用にもっと力を入れて欲しいと思っています。但しエネルギー使用はマテリアル利用した残りを使ってです。
(2016.05.23)

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