前回のコラムで、自転車通勤をする場合は最短コースが必ずしもベストコースではないと書きました。今回は通勤ルートをいくつかのシーンに分け、その長所と短所を紹介します。皆さんのベストコースを作るうえで、参考にしてください。
まずは住宅地の中にある生活道路です。クルマが少ないので、汚れた空気を吸わなくて済みます。出勤時に通ると自転車ならではの抜け道探索の楽しみがあったり、季節ごとに咲く花を見て四季の移り変わりを感じたりと、毎日違う、ほんの少しの冒険ができます。反面、歩行者の飛び出しや、ブラインドカーブ【1】も多いので要注意です。辻々にあるカーブミラーは第三の目。死角を減らしてくれますので、必ず確認しながら走りましょう。実際に私は写真のカーブで正面衝突事故を起こすところでした。
なお、見通しが悪くて道幅が狭いうえに、住宅街の外灯は暗いので、私は夜間走るのを避けています。
皆さんの通勤ルート上に、もしも○○銀座などの名前が付いた地元の商店街通りがあれば、迷わずベストコースに組み入れることをお勧めします。クルマは一方通行になっていたりしますが、自転車なら大丈夫。ただし、一方通行の場合でも自転車は車道の左側を走りましょう。地元商店街は様々な商店が軒を並べ、それぞれに個性を出しています。たまに週末の昼間に通ると、いつもとはまた違う顔を見せてくれるのが楽しいです。毎日、同じコースを通って自宅と会社を行き来していても、途中に商店街があるだけでアクセントになりますし、必要ならば帰り道に買い物をすることもできます。時間帯によってはロープを張ってクルマの乗り入れを規制していたり、買い物客が大勢で道を占拠していたりするので、周囲の状況を良く見てスピードを落とし、臨機応変に運転をしましょう。
もし、通勤ルート上にサイクリングロードがある場合はベストコースに組み入れることをお勧めします。信号がなく、クルマも走っていないので、マイペースで走ることができます。
池の周囲や川沿いの道は公園やサイクリングロードになっている所が多く、どういう訳だか私は水面を見ると心が和むので、個人的に水辺の道が大好きです。ただし、サイクリングロードにはジョギングやウォーキングをしている人、犬の散歩をしている人などもいますので、スピードの出し過ぎは危険です。制限速度を守って走り、ぶつかりそうになったら、ハンドル操作で避けるのではなく、ブレーキをかけて止まりましょう。
なお、川沿いのサイクリングロードは外灯がないため夜間は真っ暗です。自転車の前後に強力なライトを装着して走りましょう。
自転車の脇をクルマが飛ばして走る幹線道路は、怖い上に排気ガス臭く、本来あまり走りたくないルートですが、住宅地にある生活道路に比べて視界が開けているため死角が少なく、景色を眺める必要のない夜間に素早く帰宅するには適しています。路上駐車している車両を避けて右側にふくらんで走る際は、後ろから来るクルマに追突されないようにバックミラーや目視で後方を確認してから右手を伸ばして合図を送り、ドライバーとコミュニケーションを取って走りましょう。また路駐車両の扉が急に開くこともあるので、1mくらい離れて走りましょう。もし通勤ルートに選択肢があるのなら、車線数が多くても路肩が狭い大通りよりも、車線数が少なくても道路の幅員が広く、路側帯がある通りの方が走りやすいです。実際に走ってみて走りやすい方を選んでください。
皆さんの自宅と会社の間に通勤ルートは何通りもありますが、どのように紡いでベストコースを作り上げるのかは、あなた次第です。さあ、次回は知っておくべき自転車のルールについて紹介します。
安全に関しては商店街は下車して押して歩くのがマナーではないかと思います。すいていればよいですが混雑時には確実に下車、手押しをお願いしたいですね。
齢よりや幼児はとっさには逃げられないしあぶないですね。そんなことももう少し書き込んでいただくとうれしいかと。サイクリングロードは確かに昔から真っ暗ですね。ソーラー街灯などつけてくれるとうれしいですよね。
(2012.06.11)
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