2010年7月に建てられたばかりの新議員会館で、吐き気や頭痛に悩まされる議員がいました。一般的にシックハウスと言われる症状です。しかし国側の答弁は、「国の指針値を超える濃度の化学物質は検出されていない」というものでした。そもそも日本の住宅で規制されている化学物質使用の基準は、人体に有害な500を超える化学物質の中の、わずか5品目しかありません。数百あると言われる有害化学物質の中の「ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エテルベンゼン、スチレン」だけ、しかもその基準はとても「厳しい」とは言えないレベルです。
気の毒なのは、こうした化学物質に過敏に反応してしまう人たちです。ぼくは化学物質過敏症(CS)の方のお宅に話を聞きに行ったことがあります。ぼくがイメージしていた神経質そうな女性ではなく、実際の患者さんは若くて朗らかな人でした。しかも彼女は自分がCSだと気づくまで、ずっと自分を「若年性アルツハイマー」だと思い込んでいたというのです。彼女は現在の家に越してくるまで、ほとんど寝たきりの状態だったそうです。始終頭痛に悩まされ、集中力が落ちて何度聞いても会話を思い出せない。そのせいで自分は呆けてしまったのだと思い込んだのです。
彼女はそれを知られるのが怖くて友人関係を断ち、孤独で淋しく辛い日々を送っていました。しかしある日、友人から「CSではないか、北里病院に行ってみたら」とアドバイスを受け、診察を受けました。医師は「あなたはCSです。出せる薬はありません。住宅のせいですから住宅を変えるしかありません」と言ったそうです。彼女の夫は立派でした。買ったばかりのマンションを売却する決心をし、CSの症状が出ない天然住宅仕様の住宅を建てたのです。
初めて天然仕様の住宅見学会に参加した日、彼女は寝たきりの状態のまま車で運ばれてきたそうです。そして見学した家で症状が少し改善したので、住みかえを決心したそうです。
新居に越してきた翌朝、彼女は何年ぶりか思い出せないほど久しぶりに、頭がすっきりして目覚めたそうです。有害物質のない空気を吸えるのは、久しくなかった環境だったからです。そこで彼女は少しずつ思い出したのです。自分が具合が悪くなったのは新しいマンションに移り住んだ時からではなく、その前のアパートで殺虫剤を撒いた日からだったと。彼女の潔癖さが逆にCSを招いてしまっていたのでした。
さて、彼女の症状が改善した天然住宅仕様の住宅とはどんな造りなのでしょうか。実は材木どころか、森をつくる時点から違いがあるのです。次の連載では、その秘密に迫ってみましょう。非営利でオーガニックの、天然住宅ものがたりです。
その前提の気の毒なのは、と言う書き出しは、差別されていますね。日本では化学物質過敏症(CS)と言われているようですが、実際は多種化学物質過敏症( Multiple Chimical Sensitivity )です。MCS患者の生活の苦悩が読者に伝わってきません。天然住宅の内容や群小も分りません。スイスではMCSという特殊アレルギー患者対応住宅が近々に建築完成というニュース(First allergy?proof houses to to be built ;swiss info.ch )を読むと、建築周辺地域は電磁波レベルが低い所、各建物入る口に化学残留除去の浄化装置が取り付けられる、資金面は、MCSのメンバーの共同組合と市や国からの援助を得た等々、貴方が、MCS患者に健康的で安全安心な住宅を目指すのであれば、日本でもMCS用の住宅建築推進して頂きたいです。ご活躍の成功を期待します。
(2010.11.04)
新議員会館のとくにエレベーターの中が臭くてぞっとしました。具合がわるくなった議員はどなたでしょう。これから便利の裏の危険について気づいて行動していってくれるといいですね。興味深い記事ありがとうございました。
(2010.11.03)
確かに天然木材を使用する事は.良い事と思います
国が100年住宅を推進しようとしているが(?)その材木は何処から調達するか示されていない 現有国内材は耐久性に乏く難しい
政府の事業仕分けで林野局関係を冷遇し過ぎです
昔の(帝室林野局)の様に厳重な管理・育成をしなければ一朝一夕に樹木は育たず減少し砂漠化進み住宅所の話でなくなる。
(2010.11.03)
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