神戸から世界最長の吊り橋「明石海峡大橋」を渡ると、そこは淡路島。島では約14万7千人が生活し、北から淡路市、洲本市、南あわじ市の3市(いずれも兵庫県)に分かれています。
淡路島の最南端に位置し、福良湾と鳴門海峡を見渡す小高い山の上に建つのが、「休暇村南淡路」です。天気のよい夜には、四季折々のたくさんの星を眺めることができ、併設の天文館では宿泊者を対象に、星空を鑑賞する「スターウォッチング」を毎晩行っています。
「スターウォッチング」を行う前には、星にまつわる予備知識を「スライドショー」で紹介します。続いて屋上へと移動し、肉眼で見ることのできる星や惑星をサーチライトで照らしながら解説する「天然プラネタリウム」を行います。そして最後は「スターウォッチング」一番の目玉、天文台での天体観測です。
直径6.3mのドーム内には大小異なる2台の大型望遠鏡が設置され、天然プラネタリウムで紹介した星を肉眼よりはるかに高い倍率で見ることができます。大きい方の「40cmカセグレン式反射望遠鏡」は最高倍率が960倍、小さい方の「15cm屈折式望遠鏡」は360倍になります。コンピューター制御で目標天体に大まかな位置合わせをした後は、スタッフがリモコンを操作し、細かな調整を行います。
宿泊者が多い週末には、ドームに入りきれないほどの参加者で賑わうこともあるため、ドーム外に小型望遠鏡を設置して、待ち時間にも楽しんでもらえるように工夫しています。
天気が悪いときもスターウォッチングは休みません。天然プラネタリウムの代わりに、パソコンを使った「コンピュータプラネタリウム」を行い、天体観測は「望遠鏡見学会」に。希望者は大型望遠鏡と一緒に記念撮影もできます。
このスターウォッチングは、“星のソムリエ”と呼ばれる資格を持った星空案内人を中心に、ホテルのスタッフが案内人を務め、参加者からの質問や要望にも柔軟に対応できるよう心がけています。
毎月発行している「星空ガイドテキスト」もスタッフの編集制作によるもので、各月の天文現象や見所、季節の星座の解説など、「スターウォッチング」をより楽しんでもらおうと内容を工夫しています。
季節を変えて何度も参加してくださる方も多く、私たちも多くの皆さんに喜んでいただけるよう、日々、新しい知識を取り入れ、技術の向上に力を入れています。
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