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「有機堆肥で健やかな循環型食生活」バックナンバー

0052014.05.13UPエコ農産物(キャベツ)の栽培と収穫・出荷

 前回は散布車を使用した堆肥の施肥方法についてご紹介しましたが、では、その堆肥がどのように活躍するのかを見ていきたいと思います。

堆肥を使うと「ちばエコ農産物」として認証される!

キャベツ畑。
キャベツ畑。

 弊社の所在地である千葉県では、「ちばエコ農産物」としていくつかのクリアすべき基準が設けられております。

  1. 化学合成農薬と化学肥料は通常の半分以下にする
  2. 栽培作業を記録する(出荷量、使用した肥料・農薬の種類・量など)
  3. 栽培前・収穫前の2回の審査
  4. 上記の収穫前のチェックは県の職員による現場チェック(土壌成分調査)

 堆肥は、このうち「1」の化学肥料の使用量の低減に役立っています。
 通常、8回の農薬散布を4回にすることはもちろん、リサイクル堆肥を使用することで、2回の肥料散布のうち、化学肥料の施肥は1回に減らし、もう1回を堆肥にすることで農作物の栄養分は減らさずに栽培できます。

 「4」の県職員によるチェックでは、実際に土壌成分を分析し、土壌中のカリウムの量などを測定して基準と照らし合わせるので、ごまかしはできません。弊社の提携農家では、堆肥をうまく使って、安全な農作物を栽培しています。

意外と知らないキャベツの収穫方法

キャベツの収穫。すべて手作業で収穫しています。

キャベツの収穫。すべて手作業で収穫しています。
キャベツの収穫。すべて手作業で収穫しています。

 「野菜の収穫」と聞くと、多くの方は、米農家が機械を使って収穫しているイメージがあるかと思われますが、キャベツの場合は、機械だと細かい作業ができず、傷つけてしまうことが多いので、全て手作業で収穫しています。しかも、使用するのは特殊な刃物ではなく、一般の家庭にある普通の包丁を使用しています。
 こうして収穫したキャベツの一部は、弊社の提携している出荷組合を通じて、東京都の学校給食センターに出荷され、調理されて子どもたちの給食になります。
 さらに学校給食の残飯が、弊社のプラントに再び運び込まれて、連載前号までの過程を経て、堆肥としてよみがえります。

 つまり、
 「学校給食から出る食品残さ→堆肥化→畑散布→キャベツ収穫→出荷→学校給食で使用」
 という工程を経て循環型の食生活を構築しているということです。

 次回は、堆肥がどんなものからできるのか、また原料による違いなどについてご紹介します。


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バックナンバー

  1. 001「発酵堆肥の原料」
  2. 002「堆肥化の前処理と一次発酵 破砕と水分調整」
  3. 003「二次発酵には切り返しが欠かせない」
  4. 004「リサイクル過程を終えた堆肥の散布」
  5. 005「エコ農産物(キャベツ)の栽培と収穫・出荷」
  6. 006「様々な堆肥」

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