メインコンテンツ ここから

「有機堆肥で健やかな循環型食生活」バックナンバー

0012013.04.09UP発酵堆肥の原料

発酵の過程を経て、堆肥になる

 堆肥と一言にいっても様々な種類があります。
 その原料は、藁や落ち葉・茶葉の出がらしなどの植物由来・家畜のふん尿・生ゴミ・もみがら等です。堆肥として使用するために共通するのは発酵の過程を経なければならないという事です。またこれらの原材料は、そのほぼ全てが廃棄物として排出される物で、産業廃棄物の分類でいう動植物性残さ・動物のふん尿に該当する有機物であるため、多くの場合、堆肥を製造するためには廃棄物処分業の許可が必要です。
 弊社での取り組みは、主に動植物性の食品残さ(いわゆる野菜くずや魚のあら・骨などと残飯)と家畜ふん尿のうち特に牛ふんを原料とした堆肥化を行なっております。一般家庭やレストランなどの商業施設等から排出される食品廃棄物をリサイクルする際にまず重要な事は、微生物が分解できない物質を取り除く分別作業です。
 そこで第一回目は、リサイクルをするためには、普段の食生活からどのような物に気をつけて分別すれば良いのかを現場の例を見ながら書いて行こうと思います。

微生物が分解できない物質を取り除く分別作業

分別作業中は防水・耐油性のエプロン及び耐油性のゴム手袋を装着し、汚れないよう気をつけます。
分別作業中は防水・耐油性のエプロン及び耐油性のゴム手袋を装着し、汚れないよう気をつけます。

 分別作業を行なっていると一番目につくのが、加工食品等の包装であるビニール袋です。近年では、生分解性プラスチックという物質もありますが、堆肥化過程の発酵期間では完全に分解するのは難しいところがあるのでビニールは徹底的に取り除きます。
 次に、貝がら・動物の骨。基本的にカルシウム質の物は、発酵菌で分解するのは長期間を要するので、堆肥化した後も残る場合が多くあります。特に貝がらは、縄文時代の貝塚からもそのままの状態で発掘されるなど分解されにくい物質ですので、堆肥には向きません。しかし、例外として魚の頭・骨は分解されるので分別しなくても処理できます。
 また、意外と気付かず捨てているのは、野菜を束ねているビニールテープ。調理する野菜の不要部分についているので、「サクッ」と切って「ポイッ」と無意識に捨ててしまうのではないでしょうか。

手作業でないとできない、生ごみの分別

堆肥化プラント
堆肥化プラント

 生ゴミ分別は、現場がいくら機械化して便利になっても必ず人の手で行わなければならない作業です。正直なところ、現場スタッフが手作業で行う際の工夫で効率化に努めるのが精一杯です。弊社のプラントでは、分別作業についてメンバー皆で日々アイデアを出しながら和気あいあいと働いています。


このレポートは役に立ちましたか?→

役に立った

役に立った:35

このレポートへの感想

ありがとうございます!
(2015.10.02)

わかりやすかったです
ありがとう
(2015.06.18)

感想コメントはこちらから

前のページへ戻る