最近、各地で少しずつ百貨店や大型スーパー、家電量販店での下取りセールが行われるようになりました。下取りセールの先駆者は大手スーパーのイトーヨーカドーで、2008年12月下旬から各店舗で行いはじめたそうです。私が所属する沖縄リサイクル運動市民の会も琉球ジャスコに協力して下取りセールに関わりました。県内5店舗で同店直営の衣料や生活用品を3000円購入するごとに、家庭で不用になった衣料や鍋やふとん、トースターのような小さな家電製品など、1点を500円のイオンギフトカードで下取りしてもらえるというものです。
買い物客にとって下取りセールの利点は、「いらないものを引き取ってもらえる」、「1点につき500円のギフトカードがもらえる」、「ギフトカードで次の買い物が割引になる」などがあげられます。
回収した品物のうち再利用できるものは、ジャスコの店舗で下取り品バザーを開催し、収益金は私たちの会で環境学習活動に役立てることにしました。下取り品バザーの準備のために品物を使えるものとそうでないものにより分けてみると、かなり使えない物が出てきました。
染みやほつれのある衣料品や、底の黒くなったフライパンなどは金属をリサイクルする会社に引き取ってもらうことにしました。衣料品はアルミ溶融炉の燃料に、鍋やフライパンなどの金属は溶かしてアルミや鉄にリサイクルされます。3回の下取りセールで集まった品物の重量は、衣料と寝具で約14トン、トースターなどの家電製品で約1.7トン、鍋などの金属類で約1.7トンになりました。
苦労してより分けた品物は、バザーにて一点100円で販売しました。お客さんは大賑わい。「上等なものがたくさんあるねー、これ本当に100円でいいの?」「今度はいつやるの? またバザーをやってほしい」と、みなさんとても喜んで買っていきました。
かわいい柄の子ども用スカートを見つけて会計に来た小さな女の子は、それがよほど気に入ったのか、お母さんが他の品物もいっしょに支払いをしている間ずっとそのスカートを握りしめていました。こんなふうに喜んで買っていってもらえると、バザーをしてよかったなと思います。
バザーでは買い物の際、レジ袋を渡さずに、マイバッグの使用を促しました。するとかなりの人がマイバッグを持ってきてくれました。現在、沖縄県のほとんどのスーパーマーケットではレジ袋を有料化しているので、かなりの人がマイバッグを日常的に使用しているのだなと実感しました。
午前10時から午後5時までのバザーの収益は12万円ほどになりました。このお金は環境学習のために大切に使わせていただきます。
最近よくあるスーパーの下取りセール、回収した品物はどうするのかな、と思っていましたが、こういった取り組みに利用されていたのですね。スタッフの方たちの苦労も報われて、「みんなうれしい」というのが素晴らしいと思いました。
(2009.12.18)
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