JR高知駅から北へ徒歩10分、かつおゲストハウスは、高知出身のオーナーが一軒家を改装してスタートさせた宿です。運営するのは高知生まれ高知育ちの前田真希さん。元バスガイド、地元タウン誌の副編集長もしていた彼女は、ゲストハウスを通じて高知の良さをたくさんの人に広めたいと考えています。
かつおゲストハウスがある高知市は、四国のなかでも独立色の強い太平洋に囲まれた土地。南国土佐ともいわれるこの地の文化は、太平洋の荒波のようにダイナミックな文化を生んでいます。坂本龍馬のような名藩士や、土佐弁で「おきゃく」と呼ぶひんぱんに宴会をする文化、名物カツオのたたき、よさこい踊りなど、オリジナリティにあふれているのも魅力です。
駅前には巨大な龍馬像が立ち、商店街には昼間から大手を振って飲める「ひろめ市場」があり、毎日多くの人で賑わいます。また、300年以上の歴史を持つ土佐の日曜市は、高知のお城下追手筋で全長約1kmにわたり約400店が軒を並べており、新鮮な野菜や果物だけでなく、金物や植木なども売られていて、観光客だけでなく地元市民にも広く愛され続けています。
高知出身の前田真希さんは、以前のキャリアが観光バスの添乗員や地元タウン情報誌の副編集長という旅のプロフェッショナル。高知市内だけでなく、高知県全体の情報にも精通しています。そこでゲストハウスを訪れる旅人にもっとディープでおもしろい高知の魅力を伝えたい、とはじめたのが、無料の「旅のコンサル」サービスです。
地元の人が通うかつおのタタキの美味しい店が知りたい!四万十川へ行くまでのオススメの店が知りたい!など、高知のことを良く知っているからこそ伝えられる情報がある。ゲストハウスを訪れる人たちの旅がより有意義なものになるように、おススメプランを考えてくれます。これは旅の計画時にも助かりますし、もしノープランでふらりと宿を訪れても、絶対に季節やタイミングにあわせた情報を提供してくれるから安心して自由な時間を委ねられそうです。
かつおゲスハウスの館内は、前田さんご自身や仲間が心を込めて作り上げたアート感覚あふれる内装デザインとなっています。高知名産のカツオや四万十川などの土地にちなんだ名前がつけられたお部屋には、ハンモックがあったり青い海の中のようなインテリアだったりと個性的。トイレやドアの作りなどもデザインが凝っていて、見ているだけで楽しくなってきます。
共有キッチンやラウンジなどにはいつも人がいるようなアットホーム感。旅人だけでなく、ヘルパーと呼ばれるゲストハウスのスタッフや地元の人たちが集まるホットスポットにもなっています。
また、2018年には新たに天然素材にこだわってつくった新館もできました。高知県産の木材を豊富に使用、共有ルームにはキッチンと掘りごたつを整備し、ゲスト同士が交流しやすい場づくりを行っています。
ご自身の宿に加え、高知県内のゲストハウスプロデュースも行っている前田さん。2018年にオープンした四万十川沿いの「かっぱバックパッカーズ(http://kappa-bps.com/)」では、1日12本しか列車が走らないJR予讃線の線路脇にある立地を活かして架空の「河童」駅看板をつくるなど、個性あふれる宿づくりを指南しています。
高知県の面積は広大で観光名所も広範囲に渡っていますが、姉妹宿があることでよりきめ細かいゲストの対応ができるようになりました。
ここ数年、観光地や大都市だけでなく、今まで人が来ないと言われていた地方都市や中山間地区にも小さなゲストハウスができるようになりました。また、インバウンドと呼ばれる外国人旅行者もリピーターが増えるにつれ「誰も知らないようなローカルな土地に行きたい」ニーズが増加しています。
英語や多国語対応が可能なことが多いゲストハウスは、単なる安く泊まれる宿という観点からではなく、多様な文化と交流ができる新しい旅の形態として確実にその存在感を増しています。
LCCと呼ばれる格安航空会社も、都会や海外から直接と地方都市を結ぶ路線が増えました。時期やタイミングを選ぶと、航空券が驚くほど安い値段で買えることもあります。格安でチケットを取って、あなたもぜひ「ゲストハウスを旅するためにその地へ訪れる」そんな旅の仕方もぜひトライしてみてはいかがでしょうか?
多様な人たちに出会い、新たな地域の魅力を知る。ゲストハウスは、ただ寝るだけの場所ではなく、新しく視野を広げるお手伝いができる存在でもあるのです。
かつおゲストハウス
https://katuo-gh.com/
〒780-0066 高知県高知市比島町4丁目7-28
TEL 070-5352-1167(8:00?20:00)
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