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「ゲストハウスを旅する」バックナンバー

0052018.08.07UP地元商店街とともに「神戸のふつう」を届ける-ゲストハウス萬家(MAYA)(兵庫県神戸市)-

神戸市灘区・摩耶山のふもとにあるゲストハウス

木材をふんだんに使用して改修したゲストハウス萬家の外観
木材をふんだんに使用して改修したゲストハウス萬家の外観

 港町・神戸の中心の三宮から2駅、ゲストハウス萬家(MAYA)は、神戸市灘区、摩耶山のふもとにあるゲストハウスです。
 神戸というと中華街やポートタワーなど有名な観光地も多くありますが、MAYAが目指しているのは、もっと日常に近い「神戸のふつう」を紹介すること。活気ある商店街が今なお残り、豊かに暮らす町の日常を、ふらりと訪れた旅人にも味わってもらいたいと、2017年7月にオープンしました。


韓国と日本・世界中の人の交流をゲストハウスで

ゲストハウス萬家オーナー朴徹雄さん
ゲストハウス萬家オーナー朴徹雄さん

 このゲストハウスのオーナーは朴徹雄(パク・チョルン)さん。韓国ソウル生まれの韓国人です。彼は大学卒業後ワーキングホリデーで来日し、現在は日本人の奥様と2人のお子さまと暮らしています。
 彼がゲストハウス経営を志した大きな理由は、彼の夢にありました。
 「さまざまな人種の人々がお互いに理解し、尊重し合える社会をつくること」。これを実現する手段として、ゲストハウスでの滞在を通じて、世界中の人たちが宿泊客同士やスタッフ、さらに地元の人たちと交流することで、まちの人も旅人もお互い好きになれる世界が近づくのではないか?と考えたのです。


コネなし、ツテなし、資金なしから2年で開業にいたるまで

 来日8年、東京でサラリーマンをしていた朴さんですが、夢に近づくために、会社を辞め、東京の「ゲストハウス品川宿」で修行をはじめました。そこで気づいたのが日本の商店街のおもしろさ。商店街にはまちの人がそこに集う生きた地域コミュニティがあると感じたのです。
 MAYAの近くにあるのが「水道筋商店街」。朴さんは奥さまの地元神戸でゲストハウスをしたいと考え、神戸じゅうの商店街を歩き回っていました。最終的に活気があり、大型チェーン店も空きテナントもない元気なこの商店街に出会ったことで、直感が働き「ここで宿をやりたい!」と考えるようになりました。
 当初は土地勘もなく知人もいなかった朴さんは、草の根活動をはじめます。商店街の喫茶店で働き、まちのイベントやお祭りなどにも積極的に関わりました。そうして2年後、なかなか自分では見つけづらかった空き物件情報なども入ってくるようになったのです。その後、ビジネスプランコンテンスト入賞などを経て、元医院だった古いビルを改修し、ゲストハウスMAYAが出来上がりました。

元医院のビルをまちの周囲を巻き込んでリノベーション

 一階はレセプションと共有ラウンジ。奥にある大きな螺旋のベンチがとても印象的な空間です。もともと地元に親しまれていた医院だったこともあり、看板はレントゲンの機械をアレンジしていたり、薬瓶や棚などを再利用していたりと、どことなく面影を残しつつも、センスよく仕上げられています。

一階ラウンジに作られたスパイラルベンチ
一階ラウンジに作られたスパイラルベンチ

旅に役立つ本やリーフレットに混じってスタッフの似顔絵なども飾られている
旅に役立つ本やリーフレットに混じってスタッフの似顔絵なども飾られている

ガラス越しに外の様子がよく見える
ガラス越しに外の様子がよく見える

キッチンつきの広いラウンジは使いやすくついつい長居してしまう雰囲気
キッチンつきの広いラウンジは使いやすくついつい長居してしまう雰囲気


 二階から上は個室とドミトリー(相部屋)。マヤブルーと名付けたエメラルドグリーンが印象的なお部屋もあります。ドミトリーは山小屋やテントのようなベッドで、見ているだけでも楽しくなります。

個室タイプはセミダブル・ツイン・4人部屋などバリエーション豊富
個室タイプはセミダブル・ツイン・4人部屋などバリエーション豊富

壁面の模様や床もデザインされた広い個室タイプの部屋
壁面の模様や床もデザインされた広い個室タイプの部屋

ドミトリーのベッドもオリジナル仕様。各ベッドに貴重品ボックスや小さな扇風機もある
ドミトリーのベッドもオリジナル仕様。各ベッドに貴重品ボックスや小さな扇風機もある


改修前の様子。工事やワークショップ予定を店の前に掲示してまちの人に広く告知(MAYA提供)
改修前の様子。工事やワークショップ予定を店の前に掲示してまちの人に広く告知(MAYA提供)

 宿の改修にあたっては、すぐ向かいに事務所を構えていた若手建築集団チームクラプトンが全面的に協力。施主だけでなく友人知人も工事に参加することで、工費を抑える効果だけでなく多くの人が宿づくりに関わることに。4ヶ月のべ300人が工事に関わった結果、オープン前から宿の存在を地元の人たちに知ってもらうことにも繋がりました。


「つまみ食いツアー」「ハングル講座」など多彩な現地ツアーも開催

 現在、MAYAでは、オーナー朴さんやスタッフとともに水道橋商店街に出かける「つまみ食いツアー」を開催しています。水道筋商店街は、8つの商店街と4つの市場が東西に細く連なる500近い小型商店の集合体。ひとりで歩いていても楽しいですが、外国人ゲストや地元をよく知る人に案内してもらうと、その魅力はさらにアップします。
 朴さんに案内してもらい、一緒に商店街を少し歩いてみました。
 通常は、宿泊者の中から希望者を募ってそぞろ歩いて水道筋商店街へ行き、朴さんの解説を受けながら商店街や市場の6~8店舗ほどで食べ歩きをするというもの。この日は朴さんの親戚と友人の韓国勢のみなさんとともに歩きました。そこで見たのは、普段はスーパーで買い物をする筆者にも新鮮な専門店の数々。かまぼこなどの練り物屋さんでは、その場で揚げたての天ぷらをつまみ食いさせていただいたり、お茶屋さんで冷たい抹茶をいただいたりと大満喫の時間でした。人間、おいしいものを食べると無条件に機嫌がよくなります。言葉が多少通じなくてもお互い笑顔でわかり合えるって素晴らしい。

商店街にあるお茶専門店でアイスグリーンティーを注文。店主と話す朴さん
商店街にあるお茶専門店でアイスグリーンティーを注文。店主と話す朴さん

市場のかまぼこ屋では揚げたての天ぷらをカットしてつまみ食いさせてもらった
市場のかまぼこ屋では揚げたての天ぷらをカットしてつまみ食いさせてもらった


 他にもMAYAでは、不定期ではありますが、摩耶山展望台へ行くツアーやハングル講座やワークショップを開くなど、地域と旅人をつなぐさまざまなイベントを開催しています。

一周年記念パーティも大盛況!萬(万)の人が集う場所へ。

 2018年7月、ゲストハウスMAYAの一周年記念パーティが行われました。そこに集まる大勢の人・人・人。ほとんどが地元の商店街関係者やまちづくりに関わるひとたち。食事も近隣の人たちの差し入れが相次ぎ、食べ切れないほどの量に。近隣在住の方に作詞作曲してもらったという「MAYA」というオリジナル楽曲まで披露され、多くの人たちに祝福される1周年となりました。

オリジナルソングを歌うスタッフのボブこと今津歩さんとライさん
オリジナルソングを歌うスタッフのボブこと今津歩さんとライさん

パーティ参加者のほとんどが宿泊ゲストではなく地元の方々とは驚き
パーティ参加者のほとんどが宿泊ゲストではなく地元の方々とは驚き


ゲストノートにも宿泊者の感想がたくさん書かれていた
ゲストノートにも宿泊者の感想がたくさん書かれていた

 たった1年でこれほどまでに地元に愛される宿になっているのは、日本語が堪能な朴さんはじめスタッフのたゆまぬ努力と交流の賜物でしょう。そんなあたたかい雰囲気がふらりと泊まったゲストにも伝播して、思わぬ連泊を生み、すでに多くのリピーターがいるゲストハウスになっています。


ゲストハウス萬家スタッフのみなさん
ゲストハウス萬家スタッフのみなさん

 「萬家」には「萬(万)のひとが集う場所」という願いが込められています。また、神戸を象徴する六甲山地の名峰で、展望台からは素晴らしい神戸の夜景が楽しめる「摩耶山(まやさん)」のMAYAでもあります。大きな観光地を訪れるために宿泊するのではなく、ちょっとした「神戸のふつう」を体験しに、あなたもぜひゲストハウスMAYAを訪れてみませんか?


ゲストハウス萬家(MAYA)
〒761-8084 兵庫県神戸市灘区城内通4丁目4-10
http://kobemaya.com
078-940-2809 【予約・問い合わせ】090-9856-8280

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