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「現代狩猟生活入門」バックナンバー

0012009.07.22UP今の日本で狩猟って!?

現代の猟師の暮らし

ワナが仕掛けられているけもの道
ワナが仕掛けられているけもの道

 みなさんは、狩猟というとどういうイメージを持たれるでしょうか?
 山奥で猟犬と共に暮らし、毛皮のベストを着てクマに散弾銃で立ち向かう人たち。
 こんな感じかもしれません。

 私はふだん運送会社で働きながら、狩猟をしています。住んでるところも、近くに山のある環境ですがコンビニもありますし、携帯電話もインターネットも使えます。現代では専業の猟師はごく少数しかおらず、私のように兼業でやっている人がほとんどです。
 日本ではかつてから、狩猟というのは農閑期の副業であったり、山間部での食料調達の手段でした。それが現金収入を得る本業となり得たのは、毛皮の需要の伸びたある一定の時期や、“熊の胆”などが高額で取り引きされた地域に限られたものだったのです。

自分の食べる肉を自分で調達

50kg弱のオスイノシシ
50kg弱のオスイノシシ

 私は小さい頃から無人島で暮らしたいと思っていました。
 私が狩猟を始めたのは、
 「本当に自給自足の生活を送るなら野菜だけじゃなく肉も自分の手でなんとかしないといけない」
という単純な思いからです。
 実家が兼業農家だったので、お米や野菜に関してはほとんど自分の家で作っていましたが、お肉に関しては市販のものに頼っていました。
 家畜を飼うことも考えましたが、再生産可能な飼育数、その維持のためのコストや労力を考えると、実は一見現代生活と縁遠いと思われる狩猟のほうが私にとっては“敷居”が低かったのです。
 こういう考えで始めた狩猟ですので、基本的には自分や家族、友人たちと食べる事が目的で、獣肉を販売してお金儲けしようとは考えていません。

狩猟と環境

イノシシ肉の牡丹鍋
イノシシ肉の牡丹鍋

 自分の暮らす土地において狩猟で獲った肉を食べるということは、実は非常に環境負荷の少ない行為です。牛や豚などの畜肉の場合は、その生産のために穀物飼料や水、エネルギーを大量に消費しますが、狩猟の場合、それらは全て自然界でまかなわれています。ましてや、近所の山で獲物を獲るなんて“地産地消”の究極みたいなものですから、大規模流通なども伴いません。

 狩猟というのは豊かな自然があってこそ成り立つ営みです。適正な狩猟は、山林の生態系のバランスを整え、農作物被害などに代表される人間と野生動物の軋轢を軽減させることができます。

 例えば現在、イノシシとシカの農作物被害だけでも年間100億円にのぼり、それに林業被害も加わります。狩猟によりそれを減らすことで、国内の農作物の収量は増えますし、国産材も守られます。また、狩猟で捕獲した獲物の肉が地域でしっかりと食べられるならば、必然的に輸入される畜肉の量も減るのではないでしょうか。
 それは結果として、他国における不必要な農地・牧草地の拡大や森林伐採を防ぐことにもつながります。

 農耕の始まる遙か以前から、人類はずっと狩猟採集漁労生活を営みながら自然界の生態系の一部として存在し続けてきました。
 現代の環境問題を考えるうえで、なにかヒントのようなものがこの狩猟という営みの中には含まれているのではないかと思います。

 では、次回からは実際の狩猟がどのように行われるのかを、季節に沿って紹介していきたいと思います。

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このレポートへの感想

いつも猪と日本鹿を主に獲っています。今年はキジも獲りたいのですが、数が少なくなっていると聞きます。獲っても大丈夫でしょうか。先輩の方のアドバイスを、いただけますか。
(2013.06.12)

はじめまして、私が猟をはじめたのは親父がしていたのが、きっかけで32年前からしています。(現在55歳)私も田舎で兼業農家です。獣害がひどく有害駆除にも参加しています。(犬を連れて一人で猟をすることもあります)次の記事楽しみにしています>
(2012.01.27)

千松さんの、自伝・テレビを見て、共感、ついに今年から、新米罠猟師になりました。ちなみに自分も京都です、いつかどこかでお会いできたら、いろいろききたいです。
(2011.12.30)

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