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「旬の野菜トリビア」バックナンバー

0042009.11.24UP冬野菜とは何なんだ?

冬野菜の季節!

高知の生産者の畑
予定外に突然雪に降られたらさすがに困っちゃいます。高知の生産者の畑。

 冬野菜の季節。白菜、ネギ、大根、ニンジン、水菜…。みんな鍋でうまい野菜ですねえ。
 ちなみに冬野菜と言ったって、冬に成長してるワケじゃなくて、だいたいは秋にはできあがっていて、冬まで残ってる野菜のコト。第一、零度近い寒さの中でグングン成長する植物があったら気持ち悪い。
 冬の畑は、天然の冷蔵庫。しかも冬野菜はまだ生きて根付いてるわけなので、さらに鮮度が保ててるわけですね。
 ただし、早く成長してほしい時は困る。真冬で野菜が少なくなった時、生産者を急かしても「寒くてぜんぜん成長しません!」と言われます。ひどいと、2ヶ月くらい全く大きくならないことなどザラです。

冬眠する野菜

 ちなみに、冬の畑にある作物は、体は成長しないけど、実は食材としてはある成長をしているのであります。
 動物はずっと呼吸、すなわちエネルギーを燃焼させているので、体が温かい。だけど、ヘビやカエルなどは冬、体温が下がっちゃうんで「お~寒。おとなしくしてるか~。」と、温かい土の中で冬眠しちゃうわけです。土の中は温かい。彼らがもし外で冬眠しちゃったら冷凍ヘビや冷凍ガエルができちゃう。
 作物は寒いからと言って土の奥深くにもぐりこむわけにいかないので、畑でじっとしているほか無いのです。大根やニンジンが土の中にあると言ったって浅いところだから、やっぱり寒い。
 そして、細胞は基本的には凍っちゃうと死んじゃう。すなわち枯れちゃう。じゃあどうすりゃいいか。
 凍らないようにすればいいんですね。

凍らないためには

 みなさんは昔、塩水や砂糖水が、0℃以下にならないと凍らない、って実験しませんでした? 何かの物質が水に溶けてると、「凝固点降下」という現象で、凍りにくくなるんですねえ。
 じゃあ、植物もそうすればいい。でも塩害ってのがあるくらい、植物は塩に弱いから、体液を塩水にしちゃうのは無理。それなら体液を砂糖水にしちゃえばいい。
 糖分だったら光合成で作れますねえ。だから、冬の作物は、甘い!ってことになるわけです。
 僕が昔、飛騨の生産者のところに行ったとき、確か、2月か3月頃、まだ雪が積もっていて、そして、雪を掘ってみると、雪の下にはほうれん草がちゃんと生きてる。
 それをそのまま食べてみて「なんじゃこりゃあ!」。まるで砂糖をかけたんじゃないか、と思うくらい甘い。
 そういえば、砂糖の原料、ビーツもアカザ科で、ほうれん草に近い仲間。きっと甘くなりやすい性質なんですね。

寒さを利用して甘く!

寒締めほうれん草
寒さにわざと当てておいしくする「寒締めほうれん草」。シワになって見た目わるいですが、うまい!

雪の下になる前の雪菜。
雪の下になる前の雪菜。

 雪国の地域では、「雪の下ほうれん草」と言って、わざと雪が降るまで畑に置いているところもあります。掘り出したほうれん草は、葉っぱがボロボロになって見た目は悪いが、とにかく甘くてうまい。
 新潟県ではニンジンも「雪下人参」にして、雪をかいてから掘り出す特産品があります。
 千葉県や茨城県の冬の白菜の生産者は、年明け、一番外の葉っぱでくるんで縛り上げて凍らないようにしています。これは天然貯蔵の目的と、おいしくするためでもあるわけですねえ。(作業が面倒なので、最近はみなさんあまりやりたがらないが。)
 山形県特産の「雪菜」は、収穫してから雪の中に積んでおくと、真ん中のトウが立ってきます。ちょうど白菜の芯が伸びてきちゃったような状態。その部分を収穫して漬けたのが「ふすべ漬け」。残念ながらワタクシまだ食べた事が無いですが、今年こそ狙っております。
 日本人の、「うまい食べ物のためなら雪だって利用したる!」というこの貪欲なグルメ根性。アリだと思いま~す。

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このレポートへの感想

なるほど!よくわかりやすい内容でした!ありがとうございました!

(2017.01.24)

とてもわかりやすかったです。面白く読めました。ありがとうございます。
(2012.12.12)

すごくわかりやすか
ったです
(2012.10.09)

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