メインコンテンツ ここから

[海外エコニュース一覧]

【国際機関】2024.02.12 発表

ボン条約、移動性野生動物種の現況について初の報告書を発表、人間活動による絶滅リスクの増大を警告

ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約、CMS)は、第14回締約国会議に際し、移動性野生動物種の現況に関する初の報告書を発表した。
・CMSの保護対象動物1,189種のうち44%は個体数が減少、22%は絶滅のおそれがある。
・懸念されるのは魚類で、1970年代以降個体数は90%減少、97%が絶滅の危機にある。
・過去30年間にエジプトハゲワシや野生ラクダなど70種の絶滅の可能性が高まった。
・保護状況が改善したのはシロナガスクジラなどわずか14種のみである。
・脅威は、乱獲と生息地消失で、後者は農業・輸送・エネルギー開発の増加など人間活動による。保護対象種の70%は乱獲の影響を受け、75%は生息地の消失・劣化・分断の影響を受けている。
・気候変動、汚染、光害、侵入種の影響も大きい。
・絶滅危惧と準絶滅危惧の399種(主に鳥類と魚類)がCMSの保護対象外で、移動性種にとって重要な生物多様性重要地域やモニタリングサイトの多くが保護地区とされていない。乱獲・不法狩猟の規制とともに、種と生息地の保護拡大が必要である。

【ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約)】

前のページへ戻る