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「いざという時の防災対策」バックナンバー

0022014.09.09UP自立型エネルギーユニットを持つ小規模モジュール施設・“環境情報キオスク”の提案-宇都宮大学大学院の挑戦-

災害時に有効な環境情報キオスク

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宇都宮大学 工学部
大学院工学研究科

 「環境情報キオスク」とは、太陽光パネル・蓄電池・発電機を組み合わせた自立型エネルギーユニットを持つ小規模モジュール施設のことで、コンセントにつないで電力を取り出すことができます。
 自立型なので、地震などの災害発生時など系統電力が停電した時でもコンセントにつないでスマートフォンやノートパソコンなどの利用や充電ができます。また、災害地周辺の避難所の受入れ状況や交通情報など必要な情報を得ることができます。これらの情報は、通信システムとして長距離無線LAN、Wi-Fiルーター、エリアワンセグが設置されているため、混雑してモニターが見えなくてもスマートフォンなどから情報を確認することができます。
 平常時には、地域の観光・グルメ情報や気象・交通情報、企業広告といった情報発信を行うための端末として活用することができます。

 

 そんな「環境情報キオスク」を、自治体や商業施設・ビルなどに普及していこうというのが、宇都宮大学大学院工学研究科の提案です。

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環境・情報防災キオスク

平常時の活用を重視

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平常時、非常時の機能イメージ

 環境情報キオスクは、日中には、太陽光発電で電力をまかなうと同時に、蓄電池に電気を蓄えておき、夜間は蓄電池に蓄えたり発電機でつくったりした電力により稼働するシステムです。
 特徴の一つに、災害時だけでなく平常時の活用も大切に考えられていることがあげられます。
 地元住民が普段から使い慣れることはもちろん、観光やビジネスで遠方から人たちも「環境情報キオスクに行けば充電できて、状況を確認できる」と認知してもらうためです。

 「普段は、観光案内やイベント情報、地図表示やアクセス案内、天候や熱中症指数などの情報を発信します。将来的には駅にあるキオスクと同じように、飲み物や食べ物を販売できる機能を考えております」
 そう話すのは、宇都宮大学大学院工学研究科准教授の横尾昇剛先生。
 ひとたび災害が発生すると、ビルの安全性や受入可能人数、電気・水道・トイレ・冷暖房等の使用可能状況を知らせるとともに、ネット回線の状況、けが人の発生状況や交通網の状態などを調べることができるようになるのです。

大震災の日に帰宅困難者となった苦い経験が開発のきっかけになった

 環境情報キオスクの発想のきっかけは、横尾先生ご自身の体験によるものでした。
 「東日本大震災が起こった日、東京で会議をしていたのですが、公共交通機関も止まり、帰宅困難者となってしまいました。当時、情報を得ようと何回も携帯電話を使っているうちにバッテリーが切れてしまったんですが、コンビニエンスストアなどで電池式の携帯電話充電器を探したものの、どの店も売切れてしまい、必要な情報が得られない状況となり、無力感と危機感に襲われました。このとき、災害時には避難場所や状況をリアルタイムで確認できる仕組みが必要だと痛感したんです」
 そうして、それまでの研究分野の延長線上「環境情報キオスク」を構想し、システムの構築を進めていったと言います。

 

 多くの人の知恵が結集することで、「環境情報キオスク」は様々な方向に発展できる可能性を秘めています。平常時はカフェのように人々の暮らしが少しでも豊かになる憩いの場所として普及しながら、災害時には足止めを余儀なくされた人たちの一時避難および水や食料の提供場所として活用することも考えられます。

写真06

写真07

横尾准先生、生徒たち、筆者


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