【国際機関】2023.05.13 発表
ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約、CMS)は、2023年の「世界渡り鳥の日」のテーマを「鳥たちの命を支える水」と発表した。「世界渡り鳥の日」は、毎年5月と10月の第2土曜日に世界中で展開される。
渡り鳥の繁殖や越冬、休息、採餌や飲用の地として、湖沼、河川、沿岸湿地等の水域は重要である。しかし、水需要の増加、気候変動、人間活動等により水系の汚染と消失は進行し、渡り鳥の生存を脅かしている。世界の鳥類の48%で、個体数が減少しているという。CMSは、次のような事象をあげ、水系の保護を訴えた。
・過去50年に、世界の湿地の35%が消失した。
・100万羽以上の渡り鳥が集まるアメリカ、ユタ州のグレートソルトレークは、5年以内に消滅の危機にある。
・アムール川(黒竜江)流域では、気候変動と水系の枯渇の複合で渡りの中継地の劣化が進む。
・渡り鳥の重要な食料源と中継地であったアラル海は、ほとんど干上がった。
・1960年にアフリカ最大級の水域であったチャド湖の面積は、90%が失われた。
【ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約)】
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