【国際機関】2022.10.26 発表
世界気象機関(WMO)は、「温室効果ガス年報」第18号を発表した。2021年の二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)の世界平均濃度は、それぞれ415.7ppm、1908ppb、334.5ppbで、いずれも過去最高値を更新した。工業化前比149%、262%、124%の増加である。1990~2021年の間に、長寿命温室効果ガスによる放射強制力は50%近く増加した。エネルギー・工業部門のCO2排出量は、2020年にCOVID-19の影響で減少したが、2021年には前年比6%増加した。最近10年間の排出の48%は大気、26%は海洋、29%は陸域に蓄積したが、陸域吸収源が排出源となっていく可能性もある。2007年以降増加の続くCH4濃度は、2021年は前年比18ppb増で1983年以来最大の増加幅となった。2年に及ぶラニーニャ現象による熱帯域の多雨もCH4濃度の増加要因と考えられる。2021年のN2O濃度の年増加率は最近10年間の平均より大きく、2020年の年増加率を少し上回った。
【世界気象機関】
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