酸性雨による影響はヨーロッパ、北米などの先進工業国のほかに、中国、東南アジアなど世界的な規模で発生している。酸性雨の特色として、硫黄酸化物や窒素酸化物などの原因物質が、発生源となる地域から数千キロも離れた地域に運ばれることが挙げられる。酸性雨は、従来、先進国の問題と考えられてきたが、近年、開発途上国における工業化の進展により、大気汚染物質の排出量は増加しており、広域的な酸性雨の被害も大きな問題となってきている。地球サミットで採択された「アジェンダ21」でも、先進国のみならず、開発途上国も含めて今後、酸性雨等広域的な環境問題への取り組みを強化すべきとしている。
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