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「大学で学ぶエコ」バックナンバー

0042009.11.10UP教員を補助する形の環境調査も、また、得るところがあるのでは

サステナビリティー研究所での課題研究

程良く管理された杉林
程良く管理された杉林

杉が除去されてから70年程度経過した自然林
杉が除去されてから70年程度経過した自然林

200年程度経過した自然林(天然林に近い状態)
200年程度経過した自然林(天然林に近い状態)

 本学には持続可能な社会や生態系の構築・保全を目指した研究を行う「サステナビリティー研究所」がある。ここでの課題研究の一つとして、現在、「中国山地の麓にある芦津地区と提携し、豊かな森林を、学術的調査研究や自然資源の発掘のフィールドにする試み」を展開しているのだが、その研究への学生の参加について少しお話しさせいただきたい。
 去る8月中旬の2日間、学生7人と、その調査研究の一環として芦津森林に行ってきた。芦津地区の広い森林の中で、谷川にそって、(A)程良く管理された杉林、(B)杉が除去されてから70年程度経過した自然林、(C)200年程度経過した自然林(天然林に近い状態)、の3種類の区画(約30m×200m)を決め、各区画12本、計36本の樹木1本ずつに巣箱を3個ずつ設置していった(1本の木に3個というのは、地上から50cm、3m、6mの3種類の高さに設置したということである)。

新しい視点を取り入れた調査

 調査の目的は、各々の植生地で、巣箱を利用して繁殖する鳥や、巣箱を隠れ家や繁殖場所に利用する小型哺乳類等の種類を明らかにすることであった。これまで、植生の種類と、そこに生息する鳥類との関係を目視や鳴き声で確認する研究は多くあるが、“繁殖”に絞った調査や、巣箱の高さを変えたり、小型哺乳類も視野に入れた調査は多くない(今後は巣箱の数等を増やすとともに、両生類・爬虫類・昆虫類のモニタリング・サイトも設置し、植生と生息動物との関係を総合的に調べていく予定である)。

地上3mに巣箱を設置しているNくん
地上3mに巣箱を設置している
Nくん

巣箱を設置している作業中に上からパチリ
巣箱を設置している作業中に上からパチリ


70年自然林のトラップに入っていたアカネズミ
70年自然林のトラップに入っていたアカネズミ

 また、(A)、(B)、(C)という3植生区画が隣接している(つまり、植生以外の地理的な環境は3区画で等しい)点が、総合的な動物たちの調査と合わせて、これまでの研究にはない興味深い点だと思っている。
 夕方、36本の樹木の、根元と地上50cmのところにトラップを仕掛け、翌朝、トラップに入っている哺乳類をチェックする調査も行った。

学生諸君への思い

朝は、美味しいサンドイッチ!
朝は、美味しいサンドイッチ!

 昼の休憩時には魚を釣ったり、水中に罠を仕掛けて魚を捕ったりし、夜は谷川沿いの平地にテントを張り、バーベキューを行った(すぐ近くに、太陽光を利用するきれいなトイレもあった)。そんな“娯楽の時間”とは対照的に、調査本番では、ハシゴを運んでの巣箱の設置、樹木の直径や高さの記録、巣箱設置、樹木の位置の平面図の作成等、地道な作業を2日間みっちりやってもらった。
 将来的な展望も含め、調査の意味については事前に説明をしたが、学生諸君がどれくらい、その意味を意識して作業をしてくれたかはわからない。でも一生懸命取り組んでくれたことは確かだ(そんな作業のおかげで今回のトラップによる調査で、学術的にも大変興味深い結果も得られた)。
 このような、“教員の研究を補助する形の環境調査”も、また、得るところがあるのではないだろうか。自分の体験も思い出しながらそう思うのである。

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バックナンバー

  1. 001「自分自身の環境学をつくること」
  2. 002「フィールドに出よう」
  3. 003「行動すれば変えられる」
  4. 004「教員を補助する形の環境調査も、また、得るところがあるのでは」
  5. 005「サークル活動を通して環境問題を学ぶ」
  6. 006「卒業研究は大変だけど、大切なものを得る体験である」

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