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【国連】2021.04.09 発表

国連環境計画など、陸上生物多様性保全の効果を定量化する指標を開発

 国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)などは、陸上生物多様性の保全活動の効果を定量化する指標を開発した。従来、企業や政府による生物多様性保全の取組は効果の測定が難しいことが障害になっていた。新指標「STAR」は、IUCNレッドリストで評価される陸上脊椎動物(両生類、鳥類、哺乳類)を対象とし、絶滅の危機に瀕した多くの種に便益がある取組が高く評価される仕組みで、ポスト2020生物多様性枠組に向けて保全の取組を進める判断基準となる。新指標を使った分析によると、持続可能でない作物生産と森林伐採を止めることでそれぞれ陸上脊椎動物の絶滅リスクを24%、16%軽減できることがわかった。どの国の取組も絶滅リスクの軽減に効果はあるが、生物多様性が特に高い5ヶ国における保全活動によって世界の陸上脊椎動物の絶滅リスクを31%軽減できる。新指標をインドネシアのスマトラ島のゴム農園8万8000ヘクタールに試験的に適用したところ、同島の絶滅リスクを0.2%軽減できることが示されたという。
【国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター】

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