【国際機関】2024.10.07 発表
世界気象機関(WMO)は、報告書「世界の水資源の状況2023年版」を発表した。
要点は以下のとおり。
・世界の河川流量は過去33年間で最低を記録し、5年連続で広範囲にわたり河川流量や集水域への水の流入量が平年を下回った。地域住民や農業、生態系にとって利用できる水が減っている。
・世界の氷河質量の収支は過去50年間で最大のマイナスを記録した。2年連続で氷河がある地域すべてでマイナスとなった。
・観測史上最も高温の年であり、ラニーニャからエルニーニョへの移行や人為的な気候変動の影響により、長期にわたる干ばつが生じた一方で多数の洪水が発生した。
報告書は、気候変動が水循環をより不安定にしていると指摘し、監視やデータ共有の改善や、早期警報システムによってすべての人を水害から守ること等の必要性を訴えている。
2050年までに世界の50億人超が水不足に直面すると予測されており(現在は36億人)、報告書は、持続可能な開発目標(SDGs)6「水と衛生」の達成に向けて早急に対策を講じる必要があることも強調している。
【世界気象機関】
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