【研究機関】2024.06.03 発表
世界気象機関(WMO)は、2023~2024年に持続したエルニーニョ現象は終息へ向かい、2024年後半にラニーニャ現象に移行すると予測した。2024年6~8月に平常状態の可能性とラニーニャ現象発生の可能性は同程度(50%)、7~9月にラニーニャ現象発生の可能性は60%、8~11月は70%となる。
太平洋赤道域の中部・東部の海面水温が低温化するラニーニャ現象は、大気冷却効果がある。しかし、現在の人為的気候変動の下では、必ずしも気温上昇傾向は休止しないとWMOは警告する。2020~2023年初めはラニーニャ現象であったが、過去9ヶ年は高温が続いた。また、春を越えると予測精度が下がるいわゆる「スプリングバリアー」もあり、ラニーニャ現象の強さと持続期間も不確実である。
2024年5月24日発表の「全球季節気候アップデート」(GSCU)によると、太平洋赤道域東部の外では平年より高い海面水温が継続し、ほとんどすべての陸域で平年を上回る高温となる。降水量は、ラニーニャ現象の初期の通常の影響の範囲とみられる。
【世界気象機関】
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