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【EU】2023.12.07 発表

EU理事会と欧州議会、建物をゼロエミッションにする指令に暫定合意

EU理事会と欧州議会は、建物エネルギー性能指令(EPBD)の改正内容について暫定的な合意に達した。この改正は「Fit for 55」政策パッケージの一環であり、2050年までに域内の全ての建物を「ゼロエミッション」(注)とすべく、建物に対してより野心的なエネルギー性能要件を設定し、加盟国に既存の建物の改修を促す内容となっている。
主な内容は次のとおり
新築の建物:2030年までには全てゼロエミッションとする。
既存の建物:非居住用は、エネルギー性能の最低基準に照らして同性能の段階的な改善を図る。居住用は、全建物の平均一次エネルギー使用量を2030年までに16%減、2035年までに20~22%減となるよう各加盟国が施策を講じ、同使用量の削減の55%以上を性能が最下層の建物の改修によって実現する。
このほか、建物への太陽光発電設備の導入、自転車や電気自動車用のインフラの拡充、化石燃料ボイラーの段階的な廃止に向けた措置も盛りこまれている。
改正指令の発効には両機関での承認や正式な採択が必要となる。

(注)
ゼロエミッションの建物(zero emission building):エネルギー性能が非常に高い建物。エネルギー使用量が非常に少なく、化石燃料を使うことによるCO2排出量がゼロで温室効果ガス(GHG)排出量も非常に少ない建物を指す。

【EU理事会】

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