【研究機関】2023.10.27 発表
世界気象機関(WMO)は、世界の海洋の変化を監視・予測するための国際プログラム「全球海洋観測システム(GOOS)」が観測体制の現状を報告する「海洋観測システム報告カード2023」を紹介した。2023年版は、海洋熱波、海上の安全、海草の保護における観測体制の役割を検証し、観測と情報提供のため今後いっそうの体制整備が必要としている。
1)海洋熱波:2022年は、ラニーニャ現象の冷却効果にもかかわらず、世界の海洋の58%が1回以上熱波に襲われた。2023年6月の大西洋北東部の熱波にみるとおり、今後エルニーニョ現象の発達に伴う海洋熱波の増悪が考えられる。
2)海上の安全:予報技術は近年向上したが、悪天候による船舶、積み荷、人命の被害は続いており、適時で正確な気象海象警報・予報の提供が必要とされている。
3)海草の保護:海草は生態系の一部として海洋の健康度を示し、炭素貯蔵、食料等環境・生活上も重要である。海草は観測の重要要素として必須海洋係数とされているが、所在が広大な面積にわたり観測は不十分である。
【世界気象機関】
https://public.wmo.int/en/media/news/report-card-gives-update-global-ocean-observing-system
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