【アメリカ】2023.07.12 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、鉛から子供などを守るため、1978年より前に建設された住宅や保育施設で使われた鉛含有塗料を除去する作業の要件を強化する案を公表した。
鉛粉塵の有害性を判断する基準(DLHS)及び、除去作業が完了したと判断できる粉塵中の鉛の量を示す基準(DLCL)は、現行では両者とも床が10マイクログラム/平方フィート(㎍/ft2)、窓台が100㎍/ft2となっている。
今回、DLHSについては、床も窓台も具体的な数値ではなく認定試験機関で検出された値とし、DLCLについては、床は3㎍/ft2、窓台は20㎍/ft2などとすることが提案されている。
鉛含有塗料が剥がれるなどして発生する鉛粉塵は、子供の血中鉛濃度が上昇する最も一般的な原因の1つである。
鉛含有塗料が使われていた住宅は3,100万戸残存し、このうち380万戸に6歳未満の子供が居ると推計されている。
この基準強化案によって、年間約25万~50万人の子供の鉛曝露を減らせるという。
EPAは今後、同案に対する意見公募を受け付ける。
【アメリカ環境保護庁】
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