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【研究機関】2023.03.01 発表

世界気象機関、ラニーニャ現象は2023年に終息、前半のENSO中立を経てエルニーニョ現象発生の可能性が高まるとの見通しを発表

世界気象機関(WMO)は、2020年9月から続くラニーニャ現象は、2023年に終息するとの見通しを発表した。上半期はラニーニャでもエルニーニョでもないエルニーニョ・南方振動(ENSO)中立となるが、その後エルニーニョ現象発生の可能性が高まるという。当面(2023年3~5月)、ENSO中立となる可能性が高く(90%)、5月以降可能性はわずかに低下するが(4~6月は80%、5~7月は60%)、依然として高い。上半期は、エルニーニョ現象発生の可能性は低いが(4~6月は15%)、次第に高まる(5~7月は35%、6~8月は55%)。ただし、春を越えると予測精度が下がるいわゆる「スプリングバリアー」のため不確実である。2023年2月末に発表された全球季節気候アップデート(GSCU)の3~5月予測によると、海洋全般の海面水温は平均より高くなり、このため広範な陸域で気温は平年を上回るという。ラニーニャ現象は、アフリカの角地域と南米に長期の干ばつ、東南アジアとオーストララシア(オーストラリアとその周辺地域)に多雨をもたらした。現象が終息に向かうとしても、影響は潜在すると考えられ、今後も多雨のおそれがある。
【世界気象機関】

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