カナダは、温室効果ガス（GHG）汚染価格付け法に基づくGHGオフセットクレジット制度に参加する事業の事業別制度の整備を進めており、このほど2022年6月の発足以降2番目の事業別制度となる「冷却系統からのGHG排出削減のためのオフセット制度」を発表した。食品加工、スケート場、ショッピングセンター、生鮮食品小売りなどにおける地球温暖化係数（GWP）の高い冷媒からの移行事業にクレジットを提供する。CO2冷却やアンモニア・グリコール・ハイブリッドシステムなどへの移行は高コストだが、排出削減で得たクレジットの販売でコストを補填できる。クレジットは自主的な削減目標達成のために利用したい企業にも販売できる。既発表の「埋立メタンの回収・破壊」の制度に加え、「改良型森林管理（私有地）」、「家畜飼料管理」、「大気中CO2の直接分離・回収（DAC）」、「土壌有機炭素強化」の制度が作成中、さらに「改良型森林管理（公有地）」、「バイオエネルギーによる炭素分離回収」、「家畜し尿処理」、「嫌気性消化処理」について検討中である。
【カナダ環境・気候変動省】