【研究機関】2023.01.12 発表
世界気象機関(WMO)は、2022年の世界平均気温は工業化以前を約1.15℃上回り、2015年から8年連続で工業化以前を1℃以上上回ったと発表した。この8年で史上8位までの高温年を占める。2016、2019、2020年が上位3位の高温年で、2016年に発生した強力なエルニーニョ現象が気温上昇に寄与した。2022年は、3年間継続しているラニーニャ現象の冷却効果により史上5~6位(基礎とするデータセットによる差)にとどまった。ラニーニャ現象は60%の可能性で2023年1~3月も継続、その後ENSO中立状態となると予測される。2013~2022年の10年間平均気温は、工業化前を1.14℃上回る。1980年代以降、10年間平均気温は上昇を続けている。温暖化傾向は続くと予測され、今後、温暖化を1.5℃に抑える目標を一時的に超える可能性は経時的に高まる。気象災害の激発に対し、早期警報システムの整備が必要だが、WMO加盟193ヶ国のうち半数が未整備である。
【世界気象機関】
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