【国際機関】2022.11.15 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、国際的な気候目標達成には、太陽光や風力エネルギーの拡大だけでは不十分で、石炭からの迅速な排出削減が不可欠だとする報告書を公表し、特に新興・途上国において石炭に代わるクリーンエネルギーに大規模な資金を動員し、確実で安価、公平な移行を確保する政策行動を求めた。報告書によると、世界で石炭消費の95%以上が実質ゼロ排出を約束した国々で発生しているが、石炭需要は減少どころか、過去10年間ほぼ過去最高レベルで推移。インドネシアやモンゴル、中国、ベトナム、インド等は石炭依存度が高く、各国の実情に合わせた幅広いアプローチが欠かせない。特に、アジア太平洋地域の比較的新しい石炭火力発電所が石炭からの移行を難しくしている。現在のエネルギー危機が新たな石炭火力発電所の認可を促進するリスクもある。石炭使用の産業施設も耐用年数が長く、この10年の投資決定が今後数十年の石炭使用を左右する。各国政府による移行奨励措置、社会・雇用面での対応、国際協力、公的資金援助等が欠かせないという。
【国際エネルギー機関】
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