【国連】2022.11.07 発表
国連環境計画(UNEP)は、森林減少・劣化による排出の削減取組の著しい遅れを指摘する報告書を発表した。報告書「グラスゴー気候合意に基づく約束の履行」は、副題に「森林からの排出を2025年に年1ギガトンまで削減するための取組の要請」を掲げる。「取組」とは、UN-REDD(国連の森林減少・劣化による排出の削減プログラム)等が2020年に開始した「グリーン・ギガトン・チャレンジ」で、目標達成のため官民の資金を動員する。現在、削減約束は目標の24%を満たすのみで、約束のうち排出量取引の契約に至ったものは半数しかなく、約束に関する資金の支出はゼロであるという。
「報告書」は、取組の要点として以下を示し加速を促す。
・30~50ドル/tへ森林炭素価格下限の引上げ、十分な資金拠出で需給掘起こし等インセンティブの強化
・REDD+により途上国が実施する活動の準備・実施費用の前払いの加速
・確実な定量化、再放出・漏出対策、セーフガード(悪影響防止対策)の順守など信頼性の向上
・先住民等の公平な参加と利益配分
・森林が多く減少の少ない国(HFLD)の保全努力の支援
【国連環境計画】
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